三度目の夕立受山に向かったのは2022年6月、梅雨が間近に迫った一日だった。空は晴れてはいたものの、空の半分は薄雲が広がっていた。翌日は雨の予想だった。これまでは中腹の駐車場から歩き始めていたが、今回は車道終点まで車を走らせて、終点の駐車場に車を止めた。そしてそこから始まる遊歩道を歩き始めた。気温は高めながら蒸し暑さは無いとあって、木陰は涼しさがあった。ゆっくり登っても駐車場から12分で山頂に着いた。そこには展望台も東屋もあり、すっかり公園になっていた。思わず休みたくなる所だったが、この日はとにかく遊歩道を終点まで歩こうと休まず先に向かった。50mほど下って登り返した所が190mピークで、その先でも少し下って登り返すと、そちらは193mピークだった。遊歩道はそこまでだったが、登山道はその先も続いていたので、この日はその登山道を少し歩いてみることにした。南に向かっての下り坂で、そのヤブっぽさのある小径を下って行くと、程なく岩場が現れた。そこが素晴らしい展望地だった。南から西へと多島海の風景が一望だった。そこまで歩いて来た甲斐があったと、素直に喜んだ。小径を歩くのはそこまでとして、遊歩道終点へと引き返した。そこには小さな東屋があるものの、以前はあった展望は木々の生長で消えていた。後は山頂へと引き返した。山頂は以前と変わらぬ好展望地で、展望台に上がると瀬戸の絶景が楽しめた。そして東屋の中で涼しい風に吹かれながら暫し憩いのときを過ごした。
(2022/6記) |