仕事疲れがあったので、この日は近くの低山で軽いハイキングを楽しむことにした。龍野城のそばある歴史資料館の駐車場に駐車してハイキングをスタートした。城内を西に歩くと、敷地の外れから山中に向かう遊歩道を見たので、その遊歩道を進むことにした。遊歩道は山裾を巡っており、西に進むと紅葉谷の遊歩道と合流した。紅葉谷は木々が繁って、程良い木陰を作っていたが、風が通らず梅雨どきを思わせる蒸し暑さがあった。坂を登りきった峠の所で、もう汗まみれになっていた。峠からは南東方向に向かう尾根に入った。その先が鶏籠山である。紅葉谷の遊歩道はコンクリート作りの歩道だったが、鶏籠山への尾根道は自然な山道で、町そばの山とは思えぬ落ち着いた雰囲気があった。周囲は照葉樹を主体とした自然林で、その薄暗い林の中を細々と山道が続いていた。目印のテープが終始付いていたので、地図を見なくとも気楽に登って行けた。低山だけに長くも歩かず山頂に着いた。三角点があるでも無し、記念の山名札もなく、ごく自然な山頂だった。ただ雑木林が広がっているため、展望はほとんど無かった。このひっそり
とした山上を涼しげな風が通るのみ。南隣りの一段低いピークまで辿ってみたが、こちらも同じく展望は得られない。 昼休憩はその小ピークでとった。こちらも終始涼しい風が通っており、快適に過ごせた。真夏と間違いそうな蝉時雨だった。下山はテープの目印に従って南に下った。目印が無ければ見落としそうな細道が自然林の中を続いていた。但しクモの巣が多かった。下りきると、スタート地点にごく近い龍野城のそばに出た。
(1999/9記)(2012/12改訂)(2020/5写真改訂) |