尼子一族の山城が有った尼子山は、千種川河口近くにあって、西向かいの雄高台山とで千種川を隘路としている。さぞかし攻めてくる敵を攻撃しやすかったであろう。この歴史あふれる尼子山へ97年1月初旬に赤穂市上高野集落からの登山道で訪れた。
車は高野集落にある尼子山城跡登山口の近くに駐車する。地元の人に尋ねて、登山道を教えていただいた。道は尾根を通っておらず、やや急な斜面をつづら折れの道で続いていた。その登山道を登って行くと、周りは潅木がよく繁っているし、また中腹ではシダが繁茂しているのが見られた。ただ道ははっきりしており、道を外れることは無かった。山頂近くにて漸く尾根に出たが、そこまで展望はほとんど無し。その尾根は山頂から南に延びる尾根で、合流した辺りでは展望が開けていた。その尾根を一登りした所が山頂だった。城跡ら
しく台地になっており、小さな祠が建っていた。また山頂近くには小さな石の鳥居も建っていた。休憩は山頂近くの南面側にある一番展望の良い所で採った。眼下には千種川が流れており、周囲の山々を眺め渡すことが出来た。南西の雄鷹台山は旧知の山、南の坂越湾を囲む山並みの向こうには瀬戸内海が広がっており、正面の大きな島は西島と見える。その右、南西方向には小豆島が大きかった。尼子山には高い木は見られなかったが、比較的高い木としてある松の木のほとんどが立ち枯れており、青々とした山肌にその枯れた幹が点々と立っているのが印象的だった。帰路は同じコースを戻った。
(2002/5記)(2005/7改訂)(2020/11改訂2) |