宝台山は300m台の小さな山だが、小さなわりにはどっしりと裾野を広げており、また周りの山々も小さいため、播州南西部にあっては比較的遠くからでも目に付く山である。それに山頂にある幾つかの無線中継所も目印になって、分かり易い山になっている。この宝台山には南側からは山頂の無線中継所まで通信会社の管理道路が続いており、この道を利用するのが一番簡単に登れそうである。ただ初めて訪れた1994年5月のときは、その南の車道では面白くないと、上郡町の休治集落側から山頂を目指した。そちら側からだと、
山頂の北西、標高250m辺りにある溜め池まで林道が通じていたので、そこまでは林道を歩いた。ただ林道はかなり荒れていた。池に着くと少し戻って地図の破線路で登ろうとするも、はっきりした道は見えなかった。そこで山肌を適当に登って行くことにした。北尾根に出ると、後は尾根伝いで山頂へと向かった。無線中継所が建つ山頂に着くと展望は良く、瀬戸内海方面が良く見えていた。良く晴れて、やや強い風が快適に感じる山頂で、昼どきの一時間ばかりを過ごした。ただこの日は山頂風景よりも、溜め池の周囲が新緑の盛りで、美しい佇まいを見せていたのが印象に残っている。
(2005/5記)(2013/1改訂)(2020/6写真改訂) |