七種山を中心とした山域には個性的な山が多いのだが、無名峰が多くあり登られる山は限られている。その中で七種山から北に延びる尾根にある662mピーク(大中山)は松尾山の名で「兵庫の山やま総集編」に紹介されており、早くから興味を持っていた。向かったのは1994年1月のことで、大中山へのルートとして選んだのは鶴居の瀬尾高圧工場そばから始まる道だった。「寺前」の地図には破線路が大中山のそばまで書かれている。
市川町鶴居の瀬尾高圧工場への道を更に進むと工業団地として開発された用地が広がっていた。その奥に駐車する。登りは順調で、尾根からは展望も楽しめ、七種山や笠形山が眺められた。ただ大中山の山頂に着いてみると、さほど展望は良いとは言えなかった。下山は町境尾根を南へと辿り、560mピーク(点名・河原谷)手前の鞍部から地図の破線路を辿って振古川沿いの林道を目指す。町境尾根には踏み跡程度の小径が続き、灌木も少なく無理なく歩けた。ただこの下山を始めた頃より徐々に雪が降り出した。振古川方面に下る頃には視界がきかなくなることもあり途中少し道に迷ったが、雪の中なんとか辿ることが出来た。林道に出た後は谷集落の最奥より柳谷池に回り、谷峠を越えて駐車地点に帰り着いた。この帰路の間、雪は降り続いていたが、駐車地点に戻り着く頃に雪はようやく止んだ。なお、この山系は秋のマッタケ期は入山禁止のようだった。
(2002/6記)(2013/3改訂)(2020/9改訂2) |