佐用町としては高峰になる郷鴫山を訪れたく、1996年12月半ばに訪れた。作用町奥海(おねみ)集落を抜けて、奥海越へ向かう林道入口近くに駐車して歩き始めた。はっきりとした尾根が見当たらないため、植林された急斜面をムリヤリ登
って行く。間伐のために切り倒された倒木が多く、少し登り難くなっていた。尾根に出ると傾斜も緩くなり潅木も疎らになってゆったりと歩けるようになった。1時間とかからず郷鴫山山頂に着く。山頂は喬木が多く展望は良いとは言えなかったが、少し伐採された所からは日名倉山、後山が大きく見えていた。昼休憩するのにもう少し展望のある場所でと、今少し北に歩いてみた。30分ほどで着いた789m標高点のあるピークが素晴らしかった。そこは正に別天地。広く伐採された跡を丈の低いササが覆っているのみで、伸びやかな風景が広がっていた。日名倉山が眼前に大きく聳えている。後山から駒の尾山へと続く山稜、遠くに見える植松山の姿も良かった。爽やかな空の下、暖かい陽射
しを浴びながら暫し時間を忘れて、その開放感に浸っていた。但し、日名倉山の中腹に作られている観光施設(ベルビールの丘)の鐘楼から聞こえる無意味な鐘の音が耳障りだった。その後は次の824mピーク(点名・杉ノ奥)に向かう。途中、少しクマザサが丈高く繁った所があったが、程なく824mピークに着く。こちらは展望はほとんど無し。後は尾根道を歩いて、奥海乢に下りた。そして車道を長々と歩いて駐車地点へと戻った。
(2002/1記)(2012/8改訂)(2020/7改訂2) |