雪彦山大天井岳の南西にあって、大きな山容を見せるのがウリュウドだった。だがどうもこの風変わりな山名には馴染めない。その名前よりも三角点名の馬ノ頭(うまのかしら)のほうがしっくりとするのだが。そのウリュウドに初めて訪れたのは1994年8月初旬の非常に蒸し暑い日のことだった。夢前町小畑より菅生川の源流を遡って行った。標高400m付近にある堰堤の先で谷が二手に分かれたとき、歩き易いままに西の谷沿いを登ってしまった。次第に急斜面となったが、登りきって尾根に出た時は山頂より1kmほど離れてしまっていた。標高では約750mの地点だったが、そこからは尾根を辿って行くのみだった。歩き始めると西に向かって少し展望の開けた所があり、そこからは黒尾山や峰山方面が望まれた。その先は次第に雑草が茂り、またイバラも多くあってけっこう難儀させられた。それも山頂が近づくと、雑草も少なくなって歩き易くなった。着いた山頂は樹林に囲まれて全く展望は無し。三角点そばに残っていた測量用の櫓のみが印象として残った。下山は、往路で登る予定だった南の谷へと下った。このコースはイバラに悩まされることも無く、樹林も疎らでやっかいな所は無かった。そして堰堤に近づいたところで、近くの沢に入って水浴びをした。ただそのときだったのか山ヒルに手を刺されていることを下山を終えてから気が付いた。
(2002/6記)(2013/6改訂)(2020/10写真改訂) |