この日の午前は花知ヶ仙を登っており、下山後は恩原湖に立ち寄った。湖畔の白樺林が印象的だった。おもむろに三ヶ上の登山口を目指した。前夜の宿泊先がある寺ヶ原集落に戻り、集落奥より始まる林道を探した。その林道入口には三ヶ上の標識があり、迷わず進んで行けた。林道を暫く進むと、すんなり登山口の標識が現れた。その登山口そばに駐車とした。登山口を少し進むと、広々としたススキの原が現れた。そこまで車を進めても良いようで、駐車している車があった。そこが実際の登山口ではと思われた。その先の道も緩やかで踏み心地も良く、気楽に登って行けた。周囲は開けており、柔らかい陽射しを受けながら、秋の快さを味わった。やがて道がつづら登りになると、足元には上齋原の集落が広がり、背後に県境尾根が姿を見せた。展望コースだった。その辺りもススキの原が美しかった。そこを過ぎて尾根登りに入ると、周囲は紅葉半ばと言った雑木帯となった。落ち着きのある山道の風情で、黄色く色付いた雑木が目に優しかった。その雑木帯を過ぎると周囲は笹原となって、もう視界を遮るものは無くなり、一気に展望が広がった。山頂が間近に見えていた。ただそこに来て冷たい風がどっと吹きつけてきた。背中の汗が一気に冷たくなった。程なく着いた山頂には石仏が置かれていた。その山頂が360度の眺望だった。まず東隣
の花知ヶ仙が堂々としていた。そして泉山に湯岳などなど。但し午前よりもモヤが強くなっており、フラットな風景になっていた。県立森林公園の山並みの背後に見える大山は、薄ぼんやりとしか見えなかった。それと強い風のため、ゆったりと休めなかった。その石仏が置かれたピークが最高点(1062m)で、そこより南西の位置に三角点ピーク(1035m)があるので、そちらに向かった。最高点までは本当に歩き易い道だったが、そこから先は道は無いと言って良かった。岩の多い急坂を少し下りるとクマザサ帯に入った。始めはササの丈も低くかき分け道もあったが、鞍部を過ぎて登りとなると、ササ丈が高くなり密集し出した。それをかき分けてピークに達するも、そこに三角点は無かった。どうやら今少し先のピークにあるようだった。そこから先はパートナーを残して一人で三角点を目指した。ササ丈の低い所もあったが、中間点辺りはスズタケになっており一段とヤブは深かった。そこを何とか通り越してピークに着いたが、相変わらずのクマザサのヤブで三角点は見えなかった。そこで今少し進んだが見当たらず。最初に見当を付けたピークで改めて探して、ようよう三等三角点(点名・下齋原)を見つけた。その周囲は刈られておらず、それで見落としていたようだった。早々に引き返した。中間ピークでパートナーと合流すると、最高点へと戻った。下山は往路を戻ったが、雑木帯の落ち着きある雰囲気をゆっくり楽しみながらだった。
(2000/11記)(2025/11写真改訂) |