例年10月の中旬に繰りひろげられる灘のけんか祭りは、この御旅山の南山麓で繰り広げられる。その日はおびただしい人で活気づくが、普段はのんびりしており、犬の散歩に気軽に訪れる雰囲気である。
この日は南麓の駐車場に駐車して歩き始めた。最初のピークの手前にある御旅所まで車道が付いている。始めは車道を歩いたが、途中より観覧席の中の小径を登った。御旅所からはよく整備されたハイキングコースが始まっていた。小さい山ながらアップダウンもあって、ミニハイキングとしてけっこう楽しめるコースと思えた。多少道幅が広すぎるきらいはあったが、小径の自然な雰囲気が良かった。途中の小ピークでも展望は良かったが、山頂では360度の眺望が待っていた。山頂部はほぼ禿げ山と言ってよく、頂上にはぽつんと東屋があるだけで、後は低い草が取り巻くだけだった。姫路周辺の山はもとより、北は笠形山、明神山、遠く雪彦連山まで眺められた。間近な所では仁寿山、麻生山、高御位山など。南は瀬戸内海が広がっている。とにかく眺めが良かった。ただ風の冷たさもあって、長く立っていると体の芯から凍える思いだった。下山はほぼ同じコースを戻った。
(2002/6記)(2010/2改訂)(2020/5写真改訂) |