1997年の11月だったか、兵庫県森と緑の公社より「里山の自然を学ぼう!」が出版された。早速入手して覗いてみると、姫路市近郊としては峰相山北方の「打越木もれ日の森」とともに、この笹山から松尾山にかけてが「竜野笹山見晴らしの森」として紹介されていた。笹山には「女明神」、松尾山には「男明神」と呼ばれる大岩があって、展望も良さそうだった。そこで翌1998年2月初めの休日に訪れた。この日は北部は大荒れの天気で、南部のごく低山域しか登れそうになかったことも理由の一つだったが。その南部も台風並みの強風が吹いており、天気もころころと良く変わっていた。晴れているかと思うと、細かい雪がちらつくこともあった。南麓となる龍野市誉田町の「西はりまクリニック」の駐車場に遠慮しながら隅に駐車とした。そして東に見える尾根に向かう遊歩道を登り始めた。里山林整備事業として整備されただけに、遊歩道は真新しかったが、道幅は2m以上はあって、少し開発し過ぎの印象を受けた。とにかく山歩きを楽しみたく登って行く。歩き始めて10分ほどで「男明神」に着いた。岩場からの眺めはなかなか良かったが、強風とあって立っているのもやっとの状態だった。次に山頂を目指して最高点に向かった。最高点は登山コ
ースを外れて少しヤブコギをすることになったが、整備されていない所はこうも違うものかと考えさせられてしまった。その最高点で三角点を暫く探したが見つからない。不思議に思い地図を改めて見直すと、少し低い位置に三角点記号が記されていた。最高地点にあるものと勘違いしていたのである。そこに向かうとあっさり四等三角点(点名・松尾)を見た。最高点の標高は地図で見ると170mほどか。昼どきになっていたので三角点のそばで昼食とした。そこは展望も良く、東の方向となるが、石倉のトンガリ山や書写山の背後には遠く笠形山も見えていた。昼食後は気楽に遊歩道巡りを続けることにした。女明神、沖縄慰霊塔、東屋と巡って行った。整備された所はコナラなどの雑木が適度に生えており、まずまずの景観となっていた。
(2003/11記)(2009/10改訂)(2021/4写真改訂) |