◆ TAJI&HM の 兵庫の山めぐり <中播磨編> | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
点名・奥善定 | 417.4m | たつの市 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
おくぜんじょう | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1/2.5万地図 : 二木・三日月 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【2012年11月】 | 2012-103(TAJI&HM) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
札楽山より 2012 / 12 |
たつの市の善定地区には札楽(ふだらく)集落があるが、その名と同じ札楽山があると知って登りたくなった。但しどのピークを指しているのかよく分からなかった。調べても札楽山国有林や札楽山林道の名は出てきたものの、やはり位置は特定出来なかった。いずれはネット上で紹介されると見ていたのだが、それも現れる気配がなかった。そこで自分で調べようと出かけたのは、2012年11月のことだった。札楽集落に入り、地元の人の何人かに聞いてみたところ、一帯の山を札楽山と呼ぶようであったが、はっきりとは知っていなかった。但し集落の外れにある松尾神社と関係していることは分かった。以前は山上に松尾神社があったとのこと。そこで松尾神社の背後にある387mピークが札楽山ではと想定して登ることにした。理由の一つとして、札楽集落に近づいたとき、その387mmピークが一番山らしい姿をしていたことだった。車は松尾神社の前に止めて、そこから歩き始めることにした。松尾神社の前を通る車道はそのまま林道となって、札楽山の尾根と平行して西に向かっている。その林道の名が札楽山林道で、そばの小川は札楽川だった。林道の入口にはゲートがあったが、ゲートは開いていた。そこを通って数十メートル行くと、右手に支林道が分かれた。そちらの方が387mピークに近づきそうなので、その支林道に入った。一部はすっかり荒れており、もう使われていないようだった。十数分歩くと林道は終点となり、その先は小径が付いていた。その小径を辿るも、途中で不確かになったので、後は適当に尾根を目指した。辺りは植林地が主体で、間伐で倒された木が邪魔になることはあったが、おおむね無難に登って行けた。その状態が尾根まで続くものと思っていると、突然のように林道に出会った。地図には載っていない林道だったにで、どこに向かうのか分からなかったが、上り坂の方向に歩くことにした。少し歩いて林道が平坦路になったとき、林道を離れて尾根を目指した。林道は尾根に近い位置に付いていたようで、少し斜面を登ると尾根上に出た。雑木に包まれた尾根は緩やかで下生えは少なく、けっこう歩き易かった。現在地がはっきりしなかったが、西へと歩いて行く。なだらかな尾根の形状から、387mピークの手前辺りと思われた。少し進むと小さなピークに着いたが、そこは少し北側が開けており、遠くに黒尾山が見えていた。そちらは雲が厚く、全くの曇り空だった。上空にはまだ青空が見えていたが、北の雲が広がろうとしていた。その小さなピークの先も緩やかな尾根が続いており、また送電線が西側の近くで尾根を越えているのが見えたので、次のピークが387mピークのようだった。札楽山と想定していた387mピークに着くと、そこはすっかり木立に囲まれており、地形が緩やかなこともあって、単なる通過点の雰囲気だった。その先で下りが続いたので、今のピークがやはり387mピークだったようである。鞍部が近づいたとき、近くで数人の声がした。訝しく思いながら進むと、開けた所が現れた。そこは送電塔の建つ位置で、工事が行われていた。作業者に聞くと、碍子の交換作業とのことだった。尾根なりに進むと、その尾根まで林道が来ていた。どうも地図には描かれていない林道が一帯を走っているようだった。その林道に送電塔工事の車が止めれていた。林道を少し歩いたが、尾根を離れだしたので、尾根を伝うことにした。尾根には小径があって、それを少し登ると小さなピークに着いた。そこには四等三角点(点名・奥善定)が設置されていた。周囲は樹林が囲んで、展望は無し。この日の尾根歩きはここまでとした。ただ地図を見ると近くに小さな池があるようなので、それを見たくなった。池の方向へと南西に延びる尾根を辿ったが、歩くうちに下生えが増えて歩き難くなってきた。間近に林道が平行して続いているのが見えたので、これは尾根を歩くのは意味が無いと思い、林道に下りた。その林道を少し進むと、左手に麓の方向へと別の林道が分かれた。その辺りに池がありそうに思えたので、尾根側に入って行けそうな小径がないかと探ると、少し西に歩いた位置で期待通りに小径が見えた。その小径に入ると、ごく僅かな距離で池の前に出た。思っていた以上に小さな池で、しかも浅そうだったので、あまり山中で出会った感じは無かった。一本の黄葉した木が池に映っているのが目を惹いた。この池を見たことでハイキングを終了することにした。林道に戻ると、近くから始まっている麓へと向かっていそうな林道に入った。荒れた林道だったが、途中で別の林道と合流すると、ごく普通の林道となった。更に下って麓に下りると、札楽山林道に合流した。どうも本当にこの一帯は地図に載っていない林道が色々とあるようだった。地図のどの辺りに下り着いたのかよく分からなかったが、後はひたすら札楽集落方向へと林道を歩いて行った。沢に沿って林道は続いており、その沢は落葉もあって、ちょっとした渓谷美を見せていた。それにしても林道歩きは長々と続いて、途中では少々退屈になってきた。結局、札楽山林道を40分歩いて松尾神社に戻ってきた。尾根の印象はあまり強くは無かったが、鄙な尾根歩きを楽しめたと思って、この日のハイキングを終了した。 これで札楽山登山を済ませたと思ったのだが、後日たつの図書館に立ち寄って郷土資料を調べたところ、「善定村史」に札楽山の記述があった。どのピークが札楽山かははっきり書かれていなかったものの、尾根を勘違いしていたことだけは分かった。札楽山は松尾神社の背後の尾根では無く、東向かいの尾根にあるようだった。こうなると仕切直しで、改めて札楽山を目指さなければと心に決めた。 (2012/12記)(2021/4改訂) |
<登山日> | 2012年11月18日 | 10:30松尾神社スタート/10:44作業道終点/10:57林道に出会う/11:14尾根に出る/11:45[387m]ピーク/11:56送電塔の工事現場/12:12~25点名・奥善定/12:51~13:00池/13:16札落山林道に合流する/13:55エンド。 | |
(天気) | スタート時は雲が多いながらも晴れと呼べる空だったが、次第に雲が増えてきた。尾根に出ると、北から冷たさのある風を受けた。但し風は強くは無かった。尾根の気温は12℃ほど。展望は近くしか見えなかったが、視界は悪くなかった。北の雲が流れてきて、昼頃はすっかり曇り空になっていた。その空が下山の途中より良くなりだして、青空が広がってきた。 | ||
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