この日は朝に地元で「空き缶拾い」の行事があったため出発が遅れた。夢前町の芦田集落を抜け、道が林道になる手前に駐車とした。林道を進むと溜め池に出た。道はその先も続いていたが程なく終わり、後は谷筋に延びる山道を進んだ。雑草が繁って歩き難かったが、その山道も沢の水が消え出した頃に不確かとなったため、山頂から南へと延びる尾根に向かって、左手(西面)の斜面に取り付いた。雑木の斜面は結構傾斜のきつい所もあったが、掴める木が多くあって危ない感じは無かった。但し足下に落ち葉が多くあって滑り易かった。また潅木の小枝が煩わしかった。登るほどに蒸し暑さもあってかすぐに息が上がったので、休み休み登ることになった。南尾根に着いたときは、暫く息を整えるために休憩をすることになった。雑木林の尾根は常緑樹が主体とあって薄暗く展望は無かった。ただ尾根は緩やかな上に尾根道も付いていたので厳しさは無かった。それでも歩き易いとは言えず、所々で潅木が繁っていたりシダヤブもあって歩度は遅かった。また蜘蛛の巣が煩わしかった。緩い尾根歩きなので体力的には易しいと思っていたのだが、蒸し暑さの中の急斜面の登りが堪えたのか、この緩やかな尾根歩きなのに足が思うように進まなくなった。どうやらバテてきたようだった。何度も休みを取り、最後の急坂を登って、ようようの思いで山頂に到着した。
大量の汗でシャツは絞れるほど濡れていた。その山頂は狭く、すっかり雑木に囲まれて展望は全く無かった。山頂から少し離れて、風通しの良い緩やかな斜面で昼休憩とした。食後、涼しい風に誘われて、暫し昼寝もした。
下山はまずは西隣の400mピークに向かった。そちらに向かう道が見えなかったので、適当に鞍部へと下って行くと、突然伐採地に出た。そこより次の400mピークまで北面側がすっかり伐採されており、またその伐採地の先は採石場になっていて、山肌が階段状に大きく削られていた。そして採石作業が続けられており大きな音が周囲に響き渡っていた。その採石場の風景は、以前に西向かいの護持484mピークに登った時に、そちらから見えていたことを思い出した。その採石場の風景や周囲の山々が一望出来て本日初めての展望を得たが、遠方はモヤでほとんで見えずちょっと残念だった。400mピークは採石場の山頂とも言えるもので、絶好の展望地だが、足下は削り取
られて絶壁となっており、危険な所と言えた。展望としては採石場を含めて菅生川の流域が眺められた。なお地図では採石場はもっと低い位置に書かれていたが、採石が進んで400mピークまで達したものと思われた。そこからは南西に延びる尾根を下って行ったが、潅木と雑草が繁茂しているとあって小枝や雑草をかき分けながらの下ることになり、けっこう煩わしかった。それも下るほどに雑木が疎らとなってきた。また踏み跡程度ながら尾根道も現れた。その尾根道を下っていたところ、麓近くでまた道が不確かとなったが、適当に下って山麓に下り着くと小径に出会い、程なく古瀬畑集落に出た。後は集落内を抜けると、山裾の道を歩いて駐車地点へと戻った。その戻る途中で古刹の長峰山泉証寺を見た。
(2003/8記)(2018/6改訂) |