国道312号線からよく見える山の一つがこの朝来山だが、その国道から眺める姿も良かったが、1995年2月にその国道312号線を挟んで対峙する大路山に登ったおりに見えた朝来山はその重みのある姿が印象的で、ぜひ登りたくなった。そこで2ヶ月後の4月に訪れたものである。コースは立雲峡側から登れるだろうと考えた。
車は和田山町の立雲峡に至る自動車道の入口付近に止めて、そこから車道歩きでスタートした。立雲峡の桜を見る目的もあったのだが、その桜はほとんどが山桜で、まだ五分咲きくらいだった。立雲峡の遊歩道を登り詰めると林道に出会ったので、後はその林道を終点まで歩いた。そこは朝来山山頂から見ると北西の位置で、後は北西尾根を登って山頂に向かった。尾根には道らしき道は無かったが、テープの道しるべが少し分かり難いながらも付いていた。また雑木の木立もあまり邪魔にならず、さほど苦労もなく登って行けた。ただ落ち葉が多くあり、またその下の土が湿っており、少し滑り易くなっていた。着いた山頂は三角点付近の木立が伐採されており、北から北西にかけて展望が開けていた。視界は春霞のため薄ぼんやりとしていたが、大倉部山や大路山、またそれらの背後の山々が望めた。竹田城もすっきり見えていた。北東の方向も雑木を通してだったが、粟鹿山が間近に見えていた。天気も良く風も爽やかなので眠気を催してしまい、山頂で1時間近く昼寝をしてしまった。
なお立雲峡こそ山桜やタムシバの花を見たが、山頂付近はまだ冬姿で、新緑はまだまだ先の雰囲気だった。
(2001/11記)(2008/9改訂)(2019/11写真改訂) |