TAJIHM の 兵庫の山めぐり <中播磨編 
 
千ヶ峰    せんがみね 1005.2m 神河町・多可町
 
1/2.5万地図 : 丹波和田
 
【1999年2月】 No.3 1999-12(TAJI&HM)
 
    点名・水谷の近くより 1999 / 2

 千ヶ峰は名山の条件である姿の優美さ、登山コースの面白さ、山頂の展望の良さと三拍子そろっている。その登山コースは多可町側がポピュラーだが、グループ登山も行われる有名山だけに、そのグループと出会ってしまったときは気分としては台無しになってしまう。そこで千ヶ峰を神河町側から登れば、まずは静かな登山が楽しめるのではと考えた。
 越知川沿いの道を北上すると、作畑の越知谷第二小学校前に駐車した。林道の入口には「千ヶ峰登山口」の大きな標識が立っていた。その林道(石風呂線)を歩き始めた。うっすら雪があったが、その上に早くも車の轍が付いていた。その轍も途中までで、その先にはスキーの跡が始まっていた。どうやら前日にスキーで登山をしたものと思われた。その跡を辿って登って行く。この林道歩きは長く続き、やや飽いた頃にスキーの跡は林道を離れて山中に向かっていた。よく見るとその林道との分岐点に登山口の標識が付いていた。雪で半ば隠れていたため、スキーの跡が無ければ見過ごすところだった。そこより漸く山道を歩くことになった。雪に隠れて道ははっきりしない所があったが、スキーのトレースを辿っているため順調に登って行けた。始めは尾根を巻くように進んだが、間もなくその小さな尾根を登るようになった。終始植林帯の中を登って行く。やがて千ヶ峰山頂から北西に延びる大きな尾根に合流した。登山コースには越知谷第二小学校で作られた「後何分」の標識が5分おきにあって、コースの目安になっていた。山頂に近づいても植林帯の中を登る状況は変わらず、登山道の雪が少し増えたと思えるのが僅かな変化だった。またその間展望は全く無く、山頂近くで西の展望が樹間から僅かに得られた程度だった。「後5分」でようやく主稜線に達した。そこに着いて一気に展望が広がった。青空の下に雪化粧した山並みが広がっていた。そして頂上はもう目の前だった。山頂に着くと既に3名の登山者が着いていた。山頂一帯は常に人が来ているようで、雪は踏み固められていた。まずは展望を楽しむことにした。東から南にかけてはモヤがきつく、シルエットでしか見えていなかったが、西から北はまずまずの視界だった。ただ氷ノ山までは見えていなかった。生野高原から高畑山、青倉山、粟鹿山と、積雪期の風景を楽しんだ。その展望を楽しんだりその後の昼休憩の間にも登山者は続々と増えてきた。全て多可町側からだった。特に休憩していた三角点のそばの石碑の周りには常連登山者のグループが集まり出して、騒々しくなってきた。すこし場所を替えたが、その後も続々登ってきた。子供連れも多く、おそらく50名近くにはなってきたようだった。まるで遊園地のような賑わいようだった。そのあまりの喧しさに長くも休憩しておれず、逃げ出すように下山に向かった。下山は市原峠から新田へのコースをとった。市原峠までは多可町側からの市原コースと重なるため、雪は良く踏み固められていた。すれ違う登山者の中には普通のズック靴さえ見かけた。市原峠から神河町側に入ると、そちらには全くトレースは付いていなかった。ただ登山道は分かり易かった。トラバースぎみに下って一つの尾根を越えることになったが、地図を見るとその尾根の先に三角点記号が見えたので、ちょっと立ち寄ってみることにした。そこより登山道を離れて尾根筋を下って行く。簡単に三角点の位置まで着いたが、一帯は雪に覆われており三角点を見つけるのに少々手間取ってしまった。そこを過ぎて尾根なりに下ると伐採地の細尾根となり、そこからは山頂が良く見えていた。はっきりとした尾根で、無事に林道に下り着いた。後は林道、県道と歩いて駐車地点へと戻って行った。
(2002/6記)(2008/10改訂)(2022/4写真改訂)
<登山日> 1999年2月7日 9:00スタート/9:44山道入口/10:52〜12: 23山頂/13:00市原峠/13:34〜42点名・水谷/14:00林道出合/14:37エンド。
(天気) 朝はほとんど雲の見られない快晴だったが、昼頃には徐々に雲が増えていた。視界はややモヤがかっていて、すっきりとはしていなかった。雲もぼやけた感じだった。風はほとんど無く気温 も上がって、快い陽射しを浴びた。ただ陽が陰ると、 弱いが冷たい風が出た。積雪はふもとから見られ、山頂付近で30cmほどだった。
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山頂より南西方向に延びる尾根を眺める 左の写真に写る笠形山を大きく見る

北西に建屋山を見


左の写真の右手に
朝来山を見る

西に高畑山を見る

東に篠ヶ峰を見る

(←)
北に粟鹿山を見る

 (→)
  北東間近に深谷山
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