三度目は波賀町側から。フォレストステーション波賀が出来たことを知り、こちらからも登れるだろうと2000年2月に試みた。前日にまとまった雪が降ったため、この日はメイプルプラザの駐車場辺りから一面の銀世界になっていた。この日は快晴で、雲一つ見られなかった。メイプルプラザに立ち寄って登山道について聞くと、オートキャンプ場の奥から始まる遊歩道を歩いて山頂に至れることを教えていただいた。キャンプ場一帯で積雪は20センチほど。車の轍は有るものの遊歩道のそばまでは行かれず、キャンプ場入口のセンターハウス前に駐車した。駐車地点より林道の最奥部に向かって、雪に覆われたキャンプ地を適当に進んで行った。小さな尾根を越しすと林道に出会った。その林道を少し歩くと遊歩道が現れたので、林道を離れて遊歩道を登った。遊歩道はすっかり雪に覆われており、階段部では時々つまずいたが、傾斜は緩やかで雪も少なくゆったりと登って行けた。遊歩道は時々折れ曲がり、あまり上り坂にならなかった。どうも山腹を巡るだけのように見えたので、この遊歩道では尾根には出ないと判断した。そこで遊歩道を離れて斜面を尾根に向かって適当に登って行った。植林帯の斜面は雪で少し滑り易くなっていたが、雑木帯の広がる尾根に出るとまた遊歩道に出会った。遊歩道は真新しく良く整備されていた。進むほどに展望も良くなり、南方に東山山頂部が現れたがけっこう遠くに感じた。進むほどに雪も段々と深くなってきたのでワカンを履くことにした。その辺りからは北の方向に一山が大きく見えていた。また西側も展望が良く、足下にはフォレストステーションが見えており、その背後には黒尾山から植松山への展望が広がっていた。その展望地を過ぎるとすぐに[928m]ピークに着いた。そこも展望は良くベンチも置かれていた。その辺りは雑木の影が雪面に写って、雪山らしい雰囲気を味わえた。緩やかに下って行くとやがて植林帯に入った。展望は無くなり、陽射しの差さない植林帯を黙々と歩くのみ。高低差は少なく積雪も少し減って助かったが、この植林帯歩きが長く続いた。やがて雑木帯となり少し傾斜があって登って行くと、平坦部に出た。山頂は今少し先と見ていたが、近くの樹に山頂を示すような目印があったので、そこが山頂かと三角点を確認するために何カ所か掘ってみたが見当たらなかった。この時ワカンを壊してしまった。昼でもあり、そのピークで休憩とした。その辺りで積雪は60センチほどか。朝こそ冷え込んでいたが、昼ともなると気温は上がっており、風の無いこともあって春のような陽気だった。辺りの灌木やクマザサは雪にけっこう隠されていたが、雑木も多く展望は今一つだった。手頃な木に登ってみると、北に白い氷ノ山が望まれた。ただ気温が上がったこともあってか視界は少し淡い感じになっていた。その休憩中に改めて地図を見ると、やはりそこは山頂では無く、一つ手前の小ピークと判った。改めて山頂を目指すことにした。僅かな距離で山頂に着いた。そこも雑木が多く展望は良くなかったが、広やかでどことなく山頂の雰囲気はあった。さきほどの小ピークと同じように手頃な木に登ってみると、 西の方向に黒尾山から植松山、三室山、氷ノ山の姿が眺められた。雪面にシートを敷いて改めて休憩をとった。陽射しが快く、雪山に居るとは思えない暖かさだった。なお雪に覆われて無理とは思えたが、三角点を探してみることにした。最高部を適当に掘ってみると、意外と簡単に三角点が現れて一安心となった。下山は同じコースで戻って行った。雑木帯の尾根に出て、東に樹間を通して須留ヶ峰から笠杉山、暁晴山の山並みを見た。尾根はもうけっこう雪が解けており、一部では地肌も見えていた。[928m]ピークを過ぎて尾根道なりに下って行くと、往路の合流点に着いたが、そのまま尾根をつづらに下って行った。やがて小屋が見えるとそこが林道(メイプルロード2号線)の終点で、後は雪に覆われたその舗装路を下って駐車地点に戻った。駐車地点と山頂とは標高差で300mも無く、ラッセルのわりには楽な登山だった。
(2001/11記)(2004/12改訂)(2022/8写真改訂) |