TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北但馬 
妙見    みょうけんさん 1139m 養父市・香美町
東鉢伏山 1006.1m 豊岡市・香美町
 
1/2.5万地図 : 栃本/関宮
 
【2001年9月】No.2 2001-42(TAJI&HM)
 
    鉢伏山より  2024 / 10

 村岡町の日影集落にて国道9号線を離れ、作山(つくりやま)集落への舗装路を進んだ。車道は作山集落を抜けると林道となって続いていた。当初は作山集落から真っ直ぐ東鉢伏山を目指す予定をしていのだが、林道が続いていたことで、先に妙見山を目指すことにした林道は沢沿いを上り坂で1km余り続いて終点となった。駐車スペースがあり、そこに駐車とした。終点の先は登山道だった。はっきりとした登山道が沢沿いに続いており、これは七草神社への村岡町側からの古い参道と考えられた。登山道はやや荒れている程度で、急坂もなく気軽に登って行けた。曇り空で気温が低いことも助けとなった。ただ周囲は薄暗い植林で、展望は得られなかった。予想通り参道と思われ、所々に丁石地蔵が置かれていた。なお中腹を過ぎた辺りで間伐材が登山道に放置されたままになっている所があり、そこは歩き難かった。道はずっと沢沿いに続いており、何度か沢を横切った。稜線に近づいた頃 となって漸く沢は終わると、その先の登山道はつづら折れとなって妙見峠に近づいた。もう峠が間近と思われたとき、林道に出会った。その林道は持っていた平成四年の地図には載っていなかった。その林道を横切って峠に着くと、そこに「妙見峠」の標識を見た。後は妙見山へと尾根道を辿ることになるが、尾根道はクマザサが覆い被さっており、そのクマザサは濡れていた。 仕方なく雨具を着て歩くことにした。道ははっきりしているのだが、被さっているクマザサを払い除けながらの尾根歩きだった。その状態で山頂に向かっていると、一度林道に接することになった。これなら林道を歩い来ればよかったと思ったが、もう後の祭りだった。その林道は西の鉢伏山方向が開けていたが、ガスで何も見えなかった。林道を進むも林道は長くは続かず、再び尾根道を辿ることになった。今度はずんずん登って行く。クマザサはやや疎らになるも、やはりかき分けないと進めなかった。やがて前方に山頂部が見えてきたが、ガスに包まれていた。やや平坦な所を過ぎて登りにかかった頃にそのガス帯に入った。坂を登り切ると、そこが山頂だった。ステンレスで作られた方位盤が足下に埋められている風景は前回と同じで、変わったという印象は無かった。周囲はガスが流れており、薄ら寒かった。とにかく休憩とした。するとその休憩中に周囲のガスが薄れ始めて、天気は回復の兆しを見せ始めた。山頂は南側こそ雑木が茂っており、そちらの展望は良いとは言えなかったが、北側や東西の方向は眺められた。鉢伏山が姿を現してくるも、その中腹から上はまだ雲の中で、氷ノ山は全く見えなかった。次の登山者が来たのを潮に、妙見山山頂を後にした。次に目指すのは東鉢伏山。引き返して林道の位置まで戻ると、林道に下りて北へと向かった。新しい林道なのでまだ土がむき出しだった。林道は稜線よりも50mから100mほど低い位置で、ほぼ山襞のまま付いており、ほぼ水平な道だった。東鉢伏山までは結構距離があり、1080mピークを回り込む所で妙見山の方向を振り返ると、ガスはすっかり消えていた。妙見山は青空の下ですっきりと姿を見せていた。西も鉢伏山山頂こそまだ雲を被っていたが、瀞川山は姿を現していた。1080mピークを回り込んだとき、前方に小さくお椀を伏せたようなピークが現れた。それがどうやら東鉢伏山と思われた。その東鉢伏山の南東位置に着いてみると、登山道らしきものは見えなかった。仕方なく適当に登ることにした。すぐにクマザサの中に踏み跡程度の小径を見つけたので、それを辿ってピークの平坦部に出た。道はそこまでで、その先は灌木とクマザサが密生した全くのヤブだった。平坦部の北西端に三角点があるので、とにかくそこを目指した。クマザサを体で押しのけたり、灌木の隙間を縫って進むので、歩度は全然上がらなかった。何とか西端の位置に着くも、そこも一面相変わらずのクマザサと灌木で、三角点は容易に見つかるとは思えなかった。それでも10分以上かかって漸く見つけたときは一安心となった。その辺りも胸までのクマザサで、見えると言えば蘇武岳のピークぐらいだった。すぐに下山に向かった。作山集落へと最短ルートで下って行くが、クマザサやススキが密集しているか、手入れが悪く下枝が煩わしい植林帯かのどちらかで、相変わらずのヤブコギ状態だった。沢に降り着くと、その沢沿いを歩いて作山集落を目指した。その沢沿いがなかなかの難路だった。沢は何カ所も滝になっており、その度に斜面を巻くことになったが、急斜面が多くおまけに土が柔らかくて、何度か滑り落ちそうになった。漸く山肌が緩くなっても小径はなかなか現れず、沢沿いを適当に歩くしかなかった。小径が現れたときは、作山集落は間近になっていた。作山集落に着いても、駐車地点までは上り坂の林道歩きを20分ほど続ける必要があった。その帰路では、猿尾滝に立ち寄った。
(2003/2記)(2024/11写真改訂)
<登山日> 2001年9月1日 10:02作山コース登山口スタート/10:55妙見峠/11:31〜12:36妙見山/12:55林道出合/14:08〜22東鉢伏山/16:05作山集落/16:24登山口エンド。
(天気) 姫路はほほ快晴で視界も澄んでいた。そのため期待を持って但馬に向かったのだが、北に向かうにつれ雲が増えて、どんよりとした空となった。おまけに高峰の稜線はガスに隠されていた。スタート時の上空は全くの曇り空だった。途中、霧雨の降ることもあった。但し長くは続かず助かった。妙見峠に出て山頂へと近づくと、ガス帯に入った。 山頂はガスに包まれおり、気温も12℃と肌寒かった。その空が昼を境に回復に向かい、13時を回ると陽射しも現れた。青空が広がり出して、それと共に気温は上がり蒸し暑さも出てきた。下山を終わった頃は、すっかり快晴になっていた。
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妙見山の山頂に着くと、パートナーは方位盤の上で寝てしまった 周囲はすっかりクマザサだった 山頂で休むうちにガスは薄れて、周囲が見えてきた
北の方向を見る
北へと続く尾根が眺められて、次に向かう東鉢伏山が見えていた

西のガスも薄れて
鉢伏山の山麓が姿
を現した

鉢伏山のガスは消
えなかったが、高
坪山は眺められた
東鉢伏山に向かっているとき、振り返ると妙見山が姿を現していた 左の写真に写る妙見山を大きく見る 東鉢伏山に着いて、何とか三等三角点(点名・日影)を見つけた

 帰路で猿尾滝に立
 ち寄った
東鉢伏山からクマザサ越しに蘇武岳を見た 作山集落に向かっているとき、鉢伏山方向を望むも、鉢伏山の山頂はまだ雲がかかっていた