再度の挑戦は、同年の5月。この日も雲一つ無い快晴の空だった。ルートとしてはカンカケ越に向かう林道途中より、まず1150mピークへ向かう尾根を登り、そして三つのピークを経てカンカケ越に下りる考えだった。車は林道を500mほど入った辺りに駐車とした。駐車地点の近くから杉の植林帯を適当に登って、1150mピークに至る尾根を目指して行った。植林帯が暫く続いた後、尾根に出た。はっきりとした尾根道は無かったが、雑木が疎らなため、さほど支障もなく登って行けた。ときに大岩が尾根にあって、それを巻かなければならなかったが、尾根には季節がらシャクナゲの花が見頃で、その美しさが目を楽しませてくれた。1150mピークが近づくと、クマザサが増え出した。しかも丈が高くなってきた。クマザサをかき分けかき分け登って行った。その途中で伐採地に出会うと、そこからは後山が前面に大きく見えていた。その南に小さく日名倉山も見えていた。漸く着いた1150mピークはクマザサに覆われおり、また周囲は雑木で何も見えなかった。すぐに次のピーク(最高点)に向かったが、その間もクマザサ帯が続いた。最高点の1178mピークもほぼ同じ状態で何も見えなかった。またすぐに次のピークに向かうことにした。この間はクマザサ以上に枝の密生した潅木に阻まれて、更に難渋させられた。3番目の1170mピークも同じ状態で展望は無かったが、1170mピークを越して少し北に降りた辺りに見通しの良い場所があった。そこからは波賀町側の山並みが一望だった。昼どきでもあり、その展望地で休憩とした。下山はカンカケ越へと向かった。
そのカンカケ越に下るとき、尾根の西面側が広い範囲で伐採されていた。そして素晴らしい展望が広がっていた。北の三室山から南西の後山まで遮るものは何も無く、まさに大展望だった。カンカケ越が近づくと急傾斜になった。カンカケ越からは、林道をゆっくり山菜を摘みながら下って行った。
(2002/1記)(2010/7改訂)(2021/10写真改訂) |