TAJIHM の 兵庫の山めぐり <南アルプス 
 
甲斐駒ヶ岳   かいこまがたけ 2967m 伊那市(長野県)
養父市(北杜市)
 
1/2.5万地図 : 甲斐駒ヶ岳
 
【1995年7月】 1995-142(TAJI&HM)
 
   仙丈ヶ岳より  1995 / 7

 甲斐駒ヶ岳は見栄えのする山である。仕事で何度か訪れた小淵沢町からは、その姿は見上げるようにして眺められて、何とも高度感を感じさせてくれる山だった。また飛行機で南アルプスの上空を通過するときは、まず甲斐駒ヶ岳の白い山頂を見つけた後、周囲の山々を同定したものだ。その甲斐駒ヶ岳を訪れたのは1995年7月下旬のことだった。この年は梅雨の明けた後は少しぐずついた日が続いたが、7月下旬に快晴が続くと天気予報が出ると、勇んで南アルプス北部を目指した。前日の27日は姫路を早朝5時に発つと、長野県長谷村の戸台口には昼前に余裕を持って着くことが出来た。駐車場に車を止め、北沢峠行きのバスに乗り込んだ。昼のバスはがらがらで、13時20分に北沢峠に到着した。上空はすっかり快晴で、一日早く行動をとっておればと惜しむ気持ちが湧いて来たが、これは仕方がないこと。峠より北沢長衛小屋までは徒歩10分だった。小屋前のテント場でテントを設営して翌日の登山のためにひたすら体を休めた。
 28日は晴れで朝を迎えた。4時には目覚めたため、5時にテント場を離れることが出来た。コースとしては仙水峠経由にて駒津峰に進み、甲斐駒山頂を目指すことにした。仙水峠まで緩やかな道だったが、仙水峠を過ぎると急登が始まった。しかしさほど疲れを感じず、けっこう気楽に登って行けた。駒津峰に出るとそれまでの樹林帯が切れて、眼前に甲斐駒が聳えるように見えたのは迫力があった。そこより道は滑り易い花崗岩質となり注意を要した。周囲に気をとられず、足元を慎重に確かめながら歩を進めて行くと、何となくと言う感じで山頂に着いてしまった。意外にあっけなく山頂に着いたという思いだった。中央に石の祠がある山頂は、少し狭いように感じられた。登り始めて3時間ほどで着いたため、まだ8時を回ったばかりだったが、もうガスが多く湧き出しており、期待していた360度の展望は無理だった。特に八ヶ岳のある北の方向は厚くガスに遮られて何も見えなかった。ただ仙丈ヶ岳は山頂にかかっていたガスが消え出して、程なく全容を見せてくれた。南の北岳、間ノ岳はガスがかかったり切れたりを繰り返しながらも姿を現していた。山頂に着いた頃より風は無くなって、急に気温が上がり出した。直射日光を受けていると、かなり暑いと言えた。人の訪れはまずまずと言ったところか。時間もたっぷりあったので山頂ではガスの流れを目で追ったりしながら2時間近くをのんびりと過ごした。下りは駒津峰より双児山を通るルートに入り、北沢峠を目指してのんびりと下った。この日も北沢長衛小屋前でテント泊とした。
(2003/11記)(2015/1改訂)(2023/7写真改訂)
<登山日> 1995年7月28日 5:00長衛小屋前スタート/5:30仙水小屋/5:55仙水峠/6:58〜7:11駒津峰/8:05〜9:50甲斐駒ヶ岳山頂/10:48〜11:00駒津峰/11:40双児山/13:00北沢峠エンド。
(天気) 晴れ。微風が吹き快かった。ややガスが多く、好展望とは言えなかった。山頂に着いた頃には気温も上がる。風も止み、直射日光が当たると、けっこう暑さを感じた。
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駒津峰より甲斐駒
山頂を望む 迫力
のあるシルエット
だった

駒津峰より仙丈ヶ
岳を見る その伸
びやかな姿には気
品があった

駒津峰より北岳を
望んだ 北岳はや
はり大きな山だっ


甲斐駒を見上げな
がら尾根を進んだ

(←)
甲斐駒山頂に立っ
て地蔵岳を見る

 (→)
  仙丈ヶ岳は一時ガ
  スに包まれていた
  が、再び姿を見せ
  てきた
北岳にはよくガスがかかったが、ときおり姿を見せてくれた 北岳を大きく見る 一番良く姿を現してもこの写真の姿までだった 下山時に双児山付近から眺めた甲斐駒は、ひときわ白かった

双児山付近より南の
方向を写す

北沢長衛小屋前の
テント場を写す

けっこう賑わって
いた