TAJIHM の 兵庫の山めぐり <兵庫岡山県境の山・岡山県の山> 
 
大海里山 だいかいりさん 1206.6m
宍粟市・西粟倉村
駒の尾山 こまのおやま 1280.5m
  西粟倉村・美作市
1/2.5万地図 : 西河内
 
【2021年2月】 2021-22(TAJI&HM)
 
    《大海里山》 大海里峠の近くより  2021 / 2 《駒の尾山》 大海里山より  2021 / 2

 駒の尾山は岡山県の山としてカウントされるが、ちくさ高原側の登山口からだと1時間半ほどで登れるので、兵庫の山としての親しみも感じる山である。その駒の尾山は雪山としても楽しめる山で、何度か雪の季節に訪れていたが、2021年も2月に入って訪れることにした。向かったのは2月10日のことで、二週前は笛石山を、一週前に天児屋山を登っており、三週続けて千種町訪問となった。播州北部は数日前より雪があり前夜も降ったようで、千種町の山並みは一週前よりもずっと白くなっていた。この日の天気予報は晴れで千種町の空も晴れとは言えたが、ガス状の雲も出ていた。ちくさ高原側の登山口から登ろうと県道72号線を北上すると、登山口には10時の到着となった。この日は平日でもあり車は無いとみていたのだが、登山口前の駐車スペースには1台の車があり、登山コースにはつぼ足のトレースが付いていた。雪の量を見てこちらは最初からスノーシューを履いてスタートした。雪は30センチ以上あり、どう見てもスノーシューの方が歩き易いように思われたが、つぼ足のトレースはずっと続いており、それを追うようにして歩くと大海里峠までトレースを追うことになった。トレースは更に駒の尾山の方向へとつづいていた。それを見て考えが変わった。雪はふかふかの新雪であり、その新雪を踏んで山頂に立ちたくなった。駒の尾山は先行者に譲るとして、大海里峠からは逆の方向、北の方向には僅か300mほどの距離に大海里山があったので、先に大海里山を登ることにした。漸くトレースの無い新雪の上を歩くことになった。始めは緩やかな上り坂だったが、山頂が近づくと一気に急坂となった。ロープが張られておりそれを掴んで急坂を登りきると、後はまた緩やかな尾根となり真っ白な雪面を歩いて山頂に近づいた。周囲の木々は霧氷になっており、その中を歩いて行くのは雪山ならではの楽しさだった。すっかり白い大海里山の山頂に着いたときは、大海里峠から30分が経っていた。山頂に着いて分かったことは、いつのまにか周囲の高峰にガスがかかっていたことだったが、そのガスも薄れようとしていた。大海里山の山頂を楽しむと、この日の目的となる駒の尾山に向かった。大海里峠に戻り更に南へと歩くと、やや急坂を登るようになった。周囲の木々が植林から自然林へと変わると、その自然林の霧氷は大海里山で見たときよりもいっそうの白さとなっており目を楽しませてくれた。尾根上をトレースが続いていたが、出来るだけトレースを踏まず、新雪の上に新たなトレースを付けた。先行者のトレースはてっきり山頂まで続いていると思っていたのだが、トレースは山頂手前の避難小屋までだった。どうやら先行者は山頂に立つ前に避難小屋で休んでいるようだった。こちらは山頂で休もうと考えていたため、山頂へとトレースの無い雪面を登って行った。避難小屋から山頂までの笹はすっかり雪の下となっており、ただ雪面が広がるのみだった。そこを一歩一歩山頂に近づくのは雪山の駒の尾山の醍醐味で、それを味わえたのは良かった。山頂に立つと南からのコースにもトレースは無く、無傷の雪面にぽつんと立つ山名標柱を見るだけだった。その佇まいを眺めながら昼休憩とした。この日の視界はややうっすらとしていたので、西に見る那岐山はぼんやりとしか見えなかった。後山にも三室山にもまだガス雲が残っていた。その風景の中、駒の尾山で15分ほど休むと、トレースを辿って大海里峠へと戻って行った。更に駒の尾山登山口へとトレースを辿った。二週続けて雪山を楽しめたことに感謝しながらだった。
(2021/3記)
<登山日> 2021年2月10日 10:07駒の尾山登山口スタート/11:19大海里峠/11:47〜51大海里山/12:06大海里峠/12:45〜13:00駒の尾山/13:38大海里峠/14:31登山口エンド。
(天気) 始めは晴れ間が広がっていたが、登るほどにガス状の雲が上空に広がってきた。そのガス状の雲も、大海里山に立つ頃には薄れてきた。気温は樹林帯も尾根上も2℃だった。風はほとんど無く穏やかだった。視界はまずまず良かったが、遠方は少しうっすらとしていた。駒の尾山に立つ頃には空の半分ほどまで青空が広がっていた。下山を終えたときは雲一つ無い空だった。
<< Photo Album 2021/02/10 >>
登山口の近くに車を止めた 駐車地点から登山口を見る 駒ノ尾登山口に入った 既にトレースがあった 登山コースに入ると「大海里峠」の標識を見た
始めに植林地の中を登って行く 小さな橋を渡った 南西方向へと、巻き道を歩く感じでコースは続いた
雪は前日に降ったようで、木々には新雪が付いていた コース上の雪も新雪で、ふかふかだった 県境尾根が近づくと、登山コースの傾斜が増してきた
県境尾根に出ると、いつしか雲の広がる空になってい
た そこは大海里峠より少し南の位置だった
裸木は霧氷の姿になっていた 先行者のトレースは駒の尾山に向かっており、大海里
峠の方向にはトレースは無かった
北へと歩いて大海里峠に立った ここに来て大海里山
が間近にあることに思い至った
トレースの無い山頂に立ちたく、大海里山へと尾根筋
を北へと歩いて行くことにした
県境尾根を歩いて行くが、周囲は植林地だった
標識が現れると、大海里山山頂まで300mだった 植林地を抜ける頃には、また青空が現れようとしていた 途中から一気に急斜面になった ロープを掴んで登った
急坂を越すと、一気に歩き易くなった 霧氷が一度落ちた後に、改めて霧氷が出来かけていた 目印テープにも霧氷が付いていた

目の前が山頂かと
思ったが、山頂は
今少し先だった

青空が広がってき
て、霧氷が映えた

駒の尾山をバック
に山頂に近づいた

大海里山の真っ白
な山頂に着いた
山名標識はほぼ雪に埋まっていた 好展望の山頂だった 北から東にかけてを眺めたが、高峰にはうっすらガスがかかっていた

(←)
山頂を離れて歩い
てきた尾根を戻っ


 (→)
 前方に展望が現れ
 るとガスが薄れて
 いるのが分かった
急坂を自分のトレースを追って下った 大海里峠に戻って来ると、その上空はすっかり青空だ
った 駒の尾山まで950mだった
駒の尾山に向かった そちらにはツボ足のトレースが
付いていた
植林地を抜けると急坂登りとなった 自然林は霧氷を着けていた どの木々も霧氷姿だったが、はや落下が進んでいた
標高で1200mを越すと、尾根は緩やかになった どこでも歩けたので、トレースの無い所を歩いた 緩やかに下ることもあった

東の方向を望め
るときがあった


前方に避難小屋が
見えてきた

ここで分かったこ
とは、トレースは
避難小屋で終わっ
ていたことで、こ
れから向かう山頂
にはトレースは付
いていなかった

雪面に見るのはウ
サギの足跡だけだ
った
真っ白な雪面を一歩一歩と山頂に近づいた 山頂が目前になった

(←)
山頂に着くと、そ
こも真っ白だった

 (→)
  山名標柱を見ると
  雪の量は多いとは
  言えなかった
登って来た方向を見る 後山にはうっすらガスがかかっていた

北の方向に沖ノ山
と東山の並ぶ姿を
見る

氷ノ山もまだガス
が残っていた
山頂を別の角度から眺めた 山頂の雪面にはうっすらシュカブラが出来ていた 立ちながら昼食とした 山頂は穏やかだった

三室山を大きく見


西に見る那岐山は
ごくうっすらとし
ていた

駒の尾山の山頂を
離れて、県境尾根
へと戻って行く

県境尾根に出ると
北へと歩いた
天児屋山から竹呂山へと続く尾根を見ることがあった 天児屋山の尾根を少し大きく見る

トレースを辿って
戻るだけなので楽
だった

後山が見えるとガ
スは消えていた

急坂を下っている
とき、前方に大海
里山を見た

那岐山が幾分はっ
きり見えるように
なっていた
大海里峠が近づいたとき、前方に大海里山の山頂を見た 大海里峠に戻ってきた 大海里峠からは登山コースの方向へと真っ直ぐ下った
登山コースに合流すると、トレースのままに歩いた トレースは良く踏まれているとあって楽な下りだった 展望が現れたときに見えたのは植松山だった
ずっと巻き道歩きは少々退屈さがあった この小橋を渡れば、県道までは7,8分の距離だった 登山口が見えてきた