前夜は鹿児島市内のホテルに泊まったため、フェリーにて桜島に渡った。上空は雲の多い空だったが、晴れる兆しは見えていた。桜島から垂水市に入ると、上空は青空が広がろうとしていた。ただ大隅半島南部の空はまだまだ雲が厚かった。今月二度目なのでスムーズに根占林道に入り、北登山口の駐車場には10時前の到着となった。登山口に着く頃には晴れを期待していたのだが、南部の空は回復が遅れているようで薄雲が広がったままだった。前回は仕事中の昼時間に登ったため、少々急ぎ足で登ってしまったが、この日はゆっくりと登って行った。登山道は九州自然歩道だけに落ち着きが感じられ、程良い登り易さがあった。周囲は濃い常緑樹林で、その佇まいを愛でながら登った。登山口から山頂まで800mしかないため、すぐに樹林帯を抜け出すと山頂部の草原が前方に広がった。錦江湾をバックに、ゆっくりと山頂に近づいた。上空は漸く薄日を見るようになったが、晴れにはまだ遠かった。また視界も薄モヤがかっていた。それでも山頂に着くと伸びやかな草原風景と360度の展望を暫し楽しんだ。大隅半島南部の山々と対岸に見る開聞岳の風景は飽きなかった。山頂では早めの昼食をとったが、この日の風は冷たく手先が冷えてきたため長居は出来なかった。休憩を20分ほどで済ますと、往路を引き返した。
(2003/1記)(2025/2写真改訂) |