TAJIHM の 兵庫の山めぐり <長崎県の山
 
郡岳    こおりだけ 825.8m 大村市(長崎県)
 
1/2.5万地図 : 武留路山・多良岳
 
【2014年1月】 2014-05(TAJI)
 
   野岳湖公園「水辺の広場」より  2014 / 1

 出張先で時間に余裕が出来たときは、出来るだけハイキングを楽しむことにしているが、2014年1月の成人の日を入れた三連休は長崎県の大村市で仕事をすることになった。その三連休初日の11日は移動日だったので、現地に早く着いて近くの山をハイキングしようと考えた。午後だけのハイキングになってしまうが、その希望に叶ったのが郡岳だった。登山口近くまで大村駅発のバスが通じており、無理のないスケジュールではと思えた。
 JR大村駅に降り立ったのは11時22分だった。駅前に立って空を見上げると薄曇りから薄晴れと言った感じで、大村の街は少し薄ぼんやりとして見えていた。駅前にバスターミナルがあり、そこより登山口に近い野岳湖行きのバスが出ていた。その野岳湖行きは11時32分発で、僅かな待ち時間で乗車出来た。バスは大村市街を抜けて北へと走り、終点の野岳湖バス停に着いたのは12時17分だった。そこは野岳湖公園の西端で、広い駐車場があり、レストハウスも建っていた。大村市民の憩いの場所のようだった。先に帰りのバス時刻を調べると、16時43分発と手頃な時間のバスがあったので、それに間に合うように行動することにした。ハイキングを開始する前にバス停の近くから郡岳が見えるかと探ると、すぐ目の前の野岳湖の一角から眺められたが、まだけっこう距離があった。それと視界は悪いようで、郡岳の姿は薄ぼんやりとしていた。どうも展望は期待出来ないようだった。ガイドブックとして「新・分県登山ガイド 長崎県の山」を持っていたので、それを参考にしてまずは西登山口を目指した。始めにサイクリングロードを歩き、その道が県道6号線に接した所より県道を歩いた。県道は二車線道路だったが、なぜか全く車が通らなかった。おかげで静かな車道歩きだった。前方に郡岳が見えていた。右手に大村湾カントリー倶楽部が現れると、県道はそのゴルフ場に沿うようになった。緩やかな上り坂となり、程なく右手に西登山口の標識が現れた。標識には山頂まで2.7kmと書かれていた。その登山口に入ったものの登山道は意外とヤブっぽく、ススキやシダを祓うこともあった。道はごく緩やかに続き、まだ山裾に取り付いていないとも言えた。一度、樹林を抜けて荒れ地の原っぱのような所に出ると、送電塔(長崎幹線69番)に出会った。その先で再び樹林に入ると、漸く山裾に取り付いたのか、登山道の傾斜が増してきて、山を登っている感じとなった。周囲の樹林は照葉樹林と言ってよく、冬の最中ながら青々としていた。その登山道だが、登るほどに石がごろごろとしてきて、足下に注意しながら登ることになった。展望は無く、樹林の佇まいを眺めながら登って行った。登山道ははっきりしない所も現れ、またよく方向が変わったので、目印テープを見落とさないように注意を払った。ちょっとマイナーな登山道と言えそうだった。その登山コースに変化が現れたのは、坊岩に着いてだった。そこは視界を遮るものが無いとあって、絶好の展望地だった。但しこの日の視界はごくうっすらとしていたので、麓のゴルフ場さえぼんやりとしており、大村湾は海岸線が分かるかどうかと言った感じだった。小休止を終えて登山コースに戻ると、道は二手に分かれた。左の道が山頂への道で、もう一つはトラバース道だった。トラバース道側に展望地があるようなことが書かれていたので、そちらを少し歩くことにした。ところがなかなか展望地は現れず、時間を気にしていたこともあって、大岩に出会った位置より引き返した。そして山頂への道に入った。尾根を登るようになり、分岐点から10分ほどで山頂到着となった。山頂は平らに開けており、坊岩と同じく西の方向に展望があった。但し視界は薄ぼんやりとしたままだったので、風景を楽しめるとは言えなかった。下山は南登山口に向かう登山道を下ることにした。こちらの道は至って歩き易かった。道は良く踏まれたもので、石がごろごろしていることも無く、何とも楽な下りだった。おまけに樹林が美しかった。こちらのコースも照葉樹林が山肌全体に広がっており、優しげな登山道の佇まいと相まってのどかなハイキングだった。どうもこの南登山口コースがメインコースで、多くの登山者はこちらを歩いているのではと思われた。実際に往路コースでは誰とも会わなかったが、この下山コースでは2名の登山者とすれ違った。登山道は一度林道に出たものの、すぐに林道を離れて南の方向に続いた。そして今度は舗装林道に下り着いた。そこが南登山口で、そばにはトイレがあり、数台分の駐車スペースもあった。後は林道を西へと歩いて行くと大村湾カントリー倶楽部が右手に現れ、そして野岳湖公園の水辺の広場に出ることになった。冷たい季節にも関わらず、公園では数組のファミリーが遊んでいた。一角には立派な建物があり、それは義太夫記念館だった。そのそばに立つと、今登ってきた郡岳の姿が大きく眺められた。水辺の広場を暫し散策した後、池の縁を巡るサイクリングロードを歩いて、バス停へと戻って行った。バス停に戻ってきたのは16時15分。予定のバスの時刻まで30分近くの余裕があったが、既にバスは来ていた。そのバスにはすぐに乗車出来て、寒さを感じずに発車時刻を待つことが出来たのは良かった。どうやら郡岳は野岳湖公園の散策と併せて楽しむのが面白いようで、そうなるとバス便利用は正解だったと思われた。
<登山日> 2014年1月11日 12:21野岳湖バス停スタート/12:50西登山口/13:45〜52坊岩/13:58トラバース道を岩場の位置で引き返す/14:12〜20山頂/15:02林道に下り着く/15:07林道を離れる/15:17南登山口/15:37〜52水辺の広場/16:15エンド。16:43発のバスに乗る。
(天気) 野岳湖に着くとすっかり薄曇りの空だった。気温は始め7℃ほどあったが、登山道を登るうちに3℃まで下がってきた。山頂も3℃だった。山頂は風は無いものの、薄ら寒かった。視界はうっすらとしており、遠くは判然としなかった。
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JR大村駅を出たとき、駅を振り返った すぐに駅前のバスターミナルへと向かった ターミナル内で野岳湖行きのバスを待った

 バスに乗ること
 45分で、終点
 の野岳湖バス停
 に着いた

 ハイキングを開
 始する前に野岳
 湖のそばに立っ
 て郡岳を眺めた
売店のそばより遊歩道歩きでハイキングを開始
した
右手に見える野岳湖は水量が乏しかった 遊歩道はサイクリングロードでもあった
遊歩道が県道6号線と接すると、そこからは県
道を歩いた
程なく右手に現れたのは、大村湾カントリー倶
楽部のエントランスだった
道そばにツワブキの黄色い花をよく見かけた
県道6号線は静かな道で、ほとんど車を見なか
った
30分ほど歩いたとき、西登山口が現れた 登山道は少し荒れ気味で、マイナーな雰囲気だ
った
シダの茂る所も現れたが、道ははっきりしていた ときおり「郡岳」の標識が現れた 茶畑のそばを通ることがあった

 樹林帯に入ると
 道が二手に分か
 れた 標識に従
 って左の道に入
 った

 一度、植林地を
 通ることがあっ
 た
樹林帯に入ったが、まだ山裾ではなかった 一度、荒れ地に出ることになった そこに建っ
ていた鉄塔は長崎幹線69番鉄塔だった
また樹林帯に入って、漸く山裾に取り付いたようだった
自然林の中を登って行く 石がごろごろして、けっこうマイナーな登山道
だった
コースの分かり難い所もあり、目印を追って登った
途中からは歩き易い登山道になった 標高が700mほどになって現れた岩場が坊岩
だった
坊岩は好展望地だった

 但し、視界は悪いの
 一言だった 武留路
 山の先には大村湾の
 風景が広がっている
 はずだったが、ほと
 んど分からなかった
上の写真に写る武留路山を大きく見る 武留路山の左手に、ごくうっすらと海岸線が望
めた
足下に広がる照葉樹の森が美しかった
坊岩の先で道は二手に分かれた 山頂への道に
は入らず、展望がありそうなエスケープ道を進
んだ
その南登山口コースに通じる道を暫く歩いたが
展望が現れないので、この岩場で引き返すこと
にした
改めて山頂への道に入った
また目印を追いながら登ることになった 途中からはっきり尾根を辿るようになった 山頂が目前になった

 山頂に着いた そ
 こは枯れススキが
 広がるものの、展
 望は悪くなかった

  山頂の三等三角点
  (点名・郡岳)を
  見る

 山頂からは北西方
 向が眺められたが
 坊岩の展望と同じ
 くモヤが強かった

   海岸線が何とか分
   かった
別の角度から山頂を眺めた 下山は南登山口コースを下ることにした 照葉樹林へと入って行く
足下の白いものは霜柱だった 西登山口コースと比べると、ずっと歩き易かった 赤い実を付けているのはミヤマシキミか
坊岩への道が分岐した 坊岩まで10分と書か
れていた
照葉樹林が美しかった ベンチも置かれており、この南登山口コースが
郡岳へのメインコースではと思われた
どんどん易しい道になった 南登山口への標識を見る 登山道の先に林道が見えてきた
未舗装の林道を歩くことになった コースはすぐに林道を離れることになった 植林帯の中を下って行く

 樹林帯を抜け出す
 と送電塔(長崎幹
 線72番)が現れ
 た

 そこからは展望が
 あり、南東遠くに
 見えていたのは五
 家原岳かと思われ
 た
五家原岳の方向を大きく見る また樹林帯に入ったが、少し先に林道が見えて
いた
林道の出ると、そこが南登山口でトイレもあっ
後は舗装林道を西へと歩いて行った
右手のフェンス越しに大村湾カントリー倶楽部
を見る
野岳湖が近くなると郡岳が眺められるようにな
った

 野岳湖の東端に
 着いた 一帯は
 「水辺の広場」
 になっていた

 広場の丘にに建っ
 ていたのは儀太夫
 記念館だった

 水辺の広場を離
 れると、サイク
 リングロードを
 歩いてバス停に
 向かった

 左手に野岳湖を見
 る
野岳湖大橋が見えてきた その野岳湖大橋には入らず、そばから眺めた サイクリングロードに戻ってバス停を目指す
バス停がある駐車場まで戻ってきた 右手の建
物は売店(湖畔の店たがわ)だった
バスの発車時間まで30分ほどあったが、既に
バスは来ていた すぐに乗れることになった
駐車場の一角に建っていたのは、クジラをイメ
ージしたバスの停留所だった