この日は二度目となるレイク・ディストリクト(湖水地方)を訪れて、午前はウィンダミア湖南端に近いピーク、ガマーズ・ハウ(Gummer's How)のミニ・ハイキングを楽しんだ。そしてピークから下りると、湖水地方で一番の観光地、ウィンダミアへと向かった。北へ向かうほどに空の雲が増え、町に入ったときは小雨が降っていた。ただ空に青空も見え、長く続くとは思えない降り方だった。ウィンダミアに入ると、町の中心部の駐車場に駐車する。そして昼どきでもあり、近くのレストランで昼食を兼ねて一休みとした。このウィンダミアでの目的地は、街の背後の丘であるオーセット・ヘッド(Orrset
Head)。地図ではこの丘にビュー・ポイントのマークが付けられており、丘の頂からウインダミア湖と町並みの風景が望めるのではとの期待があった。町並みを抜けているときに、また小雨が降ってきた。陽射しもあるのにやや強い降りのため、雨具を着て丘へと向かった。町並みを抜けると、さほど迷わず丘への小径へと入って行けた。ハイキングと言うほどでもなく、散策の感じで森の中を緩やかに登って行く。丘の入口に着いたときは小止みとなっていた雨が、登っている時にまた降ってきた。そして丘の頂に出るタイミングを待っていたようにまた止んでくれた。すると陽が射してきて、東の空に鮮やかな虹が現れた。丘が続く伸びやかな風景と相まって、素晴らしい絵画を見ている思いだった。なお、この頂から期待していたウィンダミア湖と街の風景は、木立に遮られて、また逆光でもあって、そちらの展望は今一つの感じだった。まずは北部の山並みと東に続く青々とした丘の風景を望めたことで満足した。北部の高峰の稜線には、もう雪が見られた。暫くその風景を楽しんでいると、数十人の学生グループが登ってきたので、それを潮時に丘を下りることにした。この後はウィンダミアの街をいっときぶらついた。
またその後、隣町のボウネスの街にも立ち寄り、同じく少時の散策をした。どちらの街もなんとも観光地と言った少々ざわついた雰囲気があり、これまで見てきた町々で感じた、イングランドらしい落ち着きは感じられなかった。なお、このウィンダミアの街に来て、漸く日本人を目にすることが出来た。
(2004/5記)(2010/11改訂)(2018/12写真改訂) |