2021.08.20
   更新








 少ない海外経験ですが、そのおりに登った山を「番外編」として、ここに紹介したいと思います。登山というよりもハイキング程度の行動しか出来ませんでしたが、自然の佇まいだけでなく町の風景も新鮮なもので、いつも新しい発見があって、毎回楽しいひとときを過ごすことが出来ました。

  
 2000年の9月が近づいた頃、急にイギリスの会社へ出張する話が浮かび上がりました。はっきり決まったのが9月に入ってからで、出発は2週間ほど先とのことでした。そして期間は半年の予定でした。わずかな準備期間ですので、現地の事情を知る余裕もなく、仕事の準備だけにほとんど追われてしまいました。ただ現地でも日本の習慣のままに週末ハイキングはぜひ楽しもうと、ザックと登山靴だけは用意しました。ところが現地を知る人より、「イギリスはほとんど平地で、せいぜい丘がある程度で、山など見なかった。」と少々不穏なことを聞かされてしまいました。そして「これから冬に入るのにハイキングでも無いだろう。」とも言われてしまいました。まあ何とかなるだろうと、深くは考えないまま、あっと言う間に2週間は過ぎ、9月19日、関空発ロンドン行きのJAL421便にあわただしく乗り込みました。目的地はイギリス中部の商業都市LEEDS(リーズ)です。
 このリーズ滞在は快適なものでした。町の中心部に近いところにアパート(2LDK)が用意されており、また自由に使える車(プジョー405)もあって、普段の生活には、全く不自由しませんでした。そして、リーズという町は、ハイキング好きには絶好の位置にあったこともうれしいものでした。国立公園だけでもヨークシャー・デイルズ国立公園、ノースヨーク・ムーアズ国立公園、ピーク・ディストリクト国立公園、レイク・ディストリクト国立公園(湖水地方)が2時間圏内にあり、豊かなイギリスの自然に毎週接することが出来ました。わずか半年の滞在でしたが、その折々に接したイギリスの自然をここに紹介したいと思います。   
イギリスは、ご存じのようにイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの四つの国からなる連合国です。その中のイングランドを主に訪れましたので、この題にさせていただきました。
  
地 域 山名・地名 年月日 コ メ ン ト
 ヨークシャー・デイルズ(1)  セトル近郊 00/10/01  初めて接するイングランドの自然は、ひたすら大らかな風景が広がっていた。
 ノースヨーク・ムーアズ(1)  グレイトエイトン近郊 00/10/08  ローズベリー・トッピングはムーアズの北辺で、その愛らしい姿で目を引いていた。
 レイク・ディストリクト(1)  スキドーフォレスト 00/10/15  スキドー山には登れなかったが、その支尾根の一峰からでも湖水風景は素晴らしかった。
 ピーク・ディストリクト(1)  キャッスルトン近郊 00/10/22  霧の広がる山上だったが、ローズヒルでは黒顔のヒツジが優しげな目で迎えてくれた。
 ヨークシャー・デイルズ(2)  グラッシングトン近郊 00/10/29  ワーフェ川の激しい流れとは対照的に、一帯にはのどかな丘の風景が続いていた。
 レイク・ディストリクト(2)  ガマーズハウ 00/11/04  ウィンダミア湖南端に位置する展望の丘からは、紅葉の湖水風景が眺められた。
 レイク・ディストリクト(3)  ウィンダミア近郊 00/11/04  ウインダミアの町並みを抜けて丘の上に立つと、鮮やかな虹が迎えてくれた。
 ノースヨーク・ムーアズ(2)  ブロクサフォレスト 00/11/12  一帯は森となっていたが、フットパスは平坦すぎてウォーキングコースだった。
 ピーク・ディストリクト(2)  ブラックヒル 00/11/19  薄曇りの日に訪れると、荒野のただ中に置き去りにされた思いだった。
10  ピーク・ディストリクト(3)  ホルムファース近郊 00/11/19  ピーク・ディストリクトの北辺はなだらかな丘が続く。のんびりウォーキングを楽しみたい。
11  ヨークシャー・デイルズ(3)  エンブセイクラッグ 00/11/26  小雨と陽射しの混じる天気が、エンブセイクラッグを不思議な風景にしていた。
12  ヨークシャー・デイルズ(4)  リース村近郊 00/12/02  のどかな丘を登って行くと、そのピークでは台風並みのすさまじい風が吹き荒れていた。
13  ヨークシャー・デイルズ(5)  イングルボローヒル 00/12/03  イングルトンからの道は歩き易かった。但しこの日の山頂はガスに閉ざされていた。
14  ヨークシャー・デイルズ(6)  バーンサル村近郊 00/12/09  この小さな村の佇まいはひたすら美しかった。じっくりと丘の上から眺めていた。
15  ヨークシャー・デイルズ(7)  ケトルウェル村近郊 00/12/10  小雨の中の登山となり、ガスにも巻かれ、丘にも厳しい一面のあることを知らされた。
16  レイク・ディストリクト(4)  ホークスヘッド近郊 00/12/27  ラタバローの丘から見たウィンダミア湖北岸の景色は、ただただ美しかった。
17  ヨークシャー・デイルズ(8)  エンブセイクラッグ 00/12/29  雪の日に再訪した。牧草地はすっかり白くなっており、また違った風景になっていた。 
18  レイク・ディストリクト(5)  コニストーン近郊 00/12/30  洒落たB&Bの町並みを抜けると、もうそこは思いっきり山遊びを出来る世界だった。
19  ヨークシャー・デイルズ(9)  マラム村近郊 01/01/01  雪景色のデイルズの風景も良かった。なだらかな丘がどこまでも続いていた。
20  ハワース・ムーア  ハワース近郊 01/01/06  ハワースの町はブロンテ姉妹の育った町。その背後のムーアは嵐が丘と呼べそうだった。
21  ノースヨーク・ムーアズ(3)  サットンバンク 01/01/07  サットンバンクから麓を眺めると、そこはまさに中世の時代に戻ったような景色だった。
22  レイク・ディストリクト(6)   ハイシート 01/01/13  ケズウィック近郊のこの丘で、パノラマハイキングが楽しめた。
23  スノードニア  スノードン山 01/01/14  1月に登ると、ウェールズの最高峰は風雪の山だった。そして大西洋まで一望だった。
24  ヨークシャー・デイルズ(10)  ホウズ近郊  01/01/20  ホウズ近郊から始まるPennine Way を歩いていると、悠久の丘の広がりに圧倒された。
25  ノースヨーク・ムーアズ(4)  ステイシーズ村近郊 01/01/28  ノース・ヨーク・ムーアズの海岸線には小粋な村が続く。ロビンフッズベイ村が秀逸だった。
26  ヨークシャー・デイルズ(11)  ヘイズルウッド・ムーア 01/02/11  ワーフェ川を越えて歩き始めると、もの寂しいムーアの風景が始まった。
27  ブレコン・ビーコンズ(1)  ブラックマウンテン 01/02/17  Carreg Goch の岩場に立って、ブレコン・ビーコンズの雰囲気に浸った。
28  ブレコン・ビーコンズ(2)  ペニファン山 01/02/18  ブレコンビーコンズの最高峰からは、ひたすらなだらかな風景が広がっていた。
29  ウェールズ海岸  フィッシュガード、他 01/02/19  雨の降る日、ウェールズの西海岸の町を幾つか散策した。
30  ヨークシャー・デイルズ(12)  イルックリームーア 01/02/20  リーズ市に近いデイルズの東端だったが、ひたすらヒースの丘が広がっていた。
31  レイク・ディストリクト(7)  ヘルヴェリン山 01/02/23  Thirlmere湖の東にその大きな姿を見せる。2月の山頂は顔が痛くなる冷たさだった。
32  レイク・ディストリクト(8)  バタミアモス 01/02/23  湖水地方の北西部にひっそりと佇むバタミア湖。バタミアモスはその展望台だった。
33  レイク・ディストリクト(9)   グラスムーア山  01/02/24  クッカーマウス湖の東岸にボリューム感も持って佇んでいる。山頂の展望は素晴らしい。
34  レイク・ディストリクト(10)  ダーリングフェル 01/02/24  湖水地方の西端の丘。その西には大西洋までひたすら農地が続いていた。
35  レイク・ディストリクト(11)  フェアフィールド山 01/02/25  冬の湖水地方の山並みは厳しい寒さの世界。山頂は氷の世界になっていた。
          

山 名 ・ 地 名 地  域 年月日 コ メ ン ト
         
 イーデン山  Mt.Eden  北島・オークランド市内 05/04/16  眺望抜群で観光コースに入っているが、麓から登ると市民の憩いの山だと分かった。