TAJIHM の 兵庫の山めぐり <イングランドの山・イングランドの丘 
 
ヨークシャー・デイルズ
(リース村近郊)
1/2.5万地図 : Yorkshire Dales
 
【2000年12月】 2000-57(TAJI&HM)
 
   リース村より周囲の丘を見る  2000 / 12

 この日は午前中は雨模様の予想だったのだが、青空が拡がっているのを見て、同じく晴れているだろうとヨークシャー・デイルズの北部を急きょ目指すことにした。M1ロードからA1と走っていても空は晴れたままだったが、行く手の北西、ヨークシャー・デイルズ北部の空は雲が多く見られた。スコッチコーナー(Scotch Corner)でA1を離れ、リッチモンドの町を抜けて、B6270を走って行く。この道の道中はほとんど家が見られず、ちょっと林道に入り込んでしまったのではとやや不安に駆られたが、やがて Grinton村が見えて一安心。だが、ここまで明るい陽があったのに、この村にかかる手前辺りより、南の空に雲が増え出した。リース(Reeth)村に着いたときは、太陽の周囲はほぼ雲に閉ざされてしまった。時おり雲が割れて陽射しが現れたが、またすぐ雲に閉ざされた。リース村は起伏に富んだ丘の高台に有り、小ぎれいな商店が周囲の丘と良く調和しており、感じが良かった。村の中央の駐車場に駐車して、目標のカルバーヒル(Calver Hill)を目指した。標高487mの丘である。空はほぼ曇り空となっていたが、時おりは北向かいの丘に陽射しが当たっていた。村中を通る道を西に歩いて行くが、少し通行量の多い道だった。やや煩わしく感じたので、目標の丘は遠くなるが、その丘につながる左手の緩い丘から登ることにした。フットパスの案内板を見たが、フットパスらしき道は見当たらない。そこで牧草地の斜面を適当に登ることにした。登るほどに強風が吹き付けて来た。暫く登ると石壁が尾根方向に続いていたので、風を避ける意味もあってその壁沿いを登って行った。その壁沿いにはトラクターの跡もあって、歩きやすかった。そろそろ昼が近づいており、石壁の切れる手前で、村で買い求めたパンで昼食を採ることにした。とにかく強風が吹いていた。簡単に食事を済ませると、石壁を離れてヒースで覆われた丘をひたすらピークを目指して登って行った。フットパスは見当たらず、ヒースの疎らなところを選んで進むのみ。ピークの手前でやや急傾斜となったが、この辺りに来て少し空が明るくなった。そしてピークに着いたときに、ちょうど陽が射して来た。体が吹き飛ばされそうな強風の中でピークに立った。陽はピークにのみ当たっており、360°の展望は曇ったままだった。程なく陽は消えて薄暗くなった。風を避けて、北側の斜面で小休止とした。もう陽射しの回復は望めそうも無く、程なく下山に向かった。帰路は南に向かって適当に斜面を下って行く。やや急なヒース帯を抜けると、中腹に来て麓と平行して続くフットパスに出会った。リース村へつながると思え、それを歩いて行く。南側の麓には小川が流れており、また南向かいの丘には適度に農小屋などがあって、晴れておれば明るく伸びやかな景色であるのにと残念に思う。フットパスはやがて丘を越えて北側に向かい出したので、後はまた適当に牧草地を下って車道に出た。リース村はもう近かった。帰路、リッチモンドの町に立ち寄った。中心部には市が立ち、結構にぎわいのある町だった。また町の背後の丘に古城が見えたので立ち寄ってみると、有料だったが塔の上に立つことが出来た。そこからの眺めが素晴らしかった。リッチモンドの町並みが一望で、周囲の風景と調和のとれたその佇まいの美しさは、町に灯がともり出したこともあって、古い名画を見ている思いだった。
(2004/6記)(2010/7改訂)(2019/2写真改訂)
<HIKE日> 2000年12月2日 時間記録は無し。
(天気) リッチモンド市を過ぎる頃までは良く晴れていたが、リース村に近づくほどに雲が増え、リース村ではときおり陽が射す程度だった。上空には青空が見えていたが、太陽がある方向に雲が多く、また太陽も低い位置のため、なかなか陽射しが来なかった。丘を登り出すと風が強くなり、ピークでは台風並みの強い風を受けた。ただ風には冷たさは少なかった。このピークで一時的に陽射しが当たったが、それ以後はまた陽は閉ざされた。但し雲が多いだけで雨の気配はなかった。
<< Photo Album 2000/12/02 >>
リース村に入るまでは明るい陽射しが広がっていた 左の写真に写る農家の佇まいを少し大きく見る 左の写真と同じくGrinton村近郊の風景を見る
リース村に入ると、背後の丘には陽が当たっていた ごく小さな村で周囲はなだらかな丘が連なっていた 緩やかな道を登って行くと丘の風景が広がり出した
村は暗かったが、丘にはよく陽が当たった 丘の風景を眺める カルバーヒルのピークへと丘を登って行った
カルバーヒルのピークに着くと、そこは360度の展
望地だった 丘がどこまでも続く風景だった
南の方向は牧草地が広がっていた そして谷間に小川
が流れていた
小川の風景を少し大きく見る
近くでは羊が牧草をはんでいた リース村へと戻るとき、適当に牧草地を下った 石垣のそばにキノコを見た
リース村に通じる車道へと近づいた 背後を振り返ると、雲の流れは速かった 少し足を止めて牧歌的な風景を眺めた
リース村が見えてきた リース村の家並みを見る ハイキングを終えてリース村へと入って行く
村の中央にある駐車場に戻ってきた 少し中心部を散策した 村にはホテルもあった 白い建物は喫茶店だった


 リッチモンドにて

 リッチモンドはヨークシャー・デイルズの北西に位置する小ぢんまりとした町です。リース村のハイキングの後に立ち寄りま
した。お城を中心として、整然とした町並みでした。お城の塔に上がりますと、その町並みが一望でした。遠い国に来ているこ
とを実感させられる風景でした。 (2000/12/02)