この日はヨークシャー北西部はシャワーの予想であり、また前日の日帰りロンドン旅行の疲れもあったので、ノースヨーク・ムーアズの鄙びた漁村を訪れることを主目的とした軽いハイキングで過ごすことにした。この日のリーズは朝から快晴だった。そのリーズを後にして、M1ノースからA168へ、そしてA19、A172、A171と走って行く。A171に入った頃に一時黒雲が広がったが、海岸線に近づくにつれ、また快晴に戻った。ウイットビーを過ぎて、最初の目的地である海岸そばの小さな村 Robin Hood's Bay をまず訪れた。この小さな漁村を知ったのはカレンダー写真からで、形良い古い家並みが丘から海岸縁まで寄り添うように所狭しと立ち並んでいる姿が印象的だった。まさにそのカレンダーのままの家並みが、澄んだ青空の下にひっそりと佇んでおり、本当に絵になる風景だった。知名度のある村と思え、観光客もそこそこおり、その人たちに混じって海岸を散歩したり、高台に上がったりして、暫し村中を散歩して過ごした。気温も上がって7,8℃程になっていたかもしれない。次にA171を戻ってウイットビーに立ち寄った。前回訪れたときは、町中に駐車したのだが、今回は町の南の丘の上にある Whitby Abbey のそばの駐車場に駐車した。そして町を見下ろす聖メアリ教会の辺りまで歩き、高台より町の風景を楽しんだ。空は徐々に薄晴れに変わって来ており、風景がやや白っぽく見えていた。この時点で昼を回ってしまった。次に Stainthes村を目指して海岸線のA174を走って行く。Stainthes村では丘の中腹にある村の駐車場に駐車して、海岸に向かって下って行った。古びた家が寄り添って海岸縁まで建ち並ぶ光景は Robin Hood's Bay によく似ている。ただ Robin Hood's Bay に比べると、家並みに華やいだ雰囲気が少なかった。村落内を暫し散策した後、村の南側の海岸線に沿って広がる牧草地の丘に向かってウォーキングを開始した。はっきりとしたフットパスが海岸線に沿って付いているのだが、かなりぬかるんでおり、たちまち靴が泥まみれになった。この辺りの海岸線は断崖になっており、海に切れ込んでいた。このコースを一周すると数時間はかかるので、最初の丘に上がった後はコースを離れてA174に向かって丘を下ることにした。やや雑草が茂っていたが、適当に下って行った。周囲は広々とした牧草地で、あまり高い丘は見られない。空はすっかり曇り空に変わっていた。羊の群れを遠巻きにやり過ごし、牧柵を越えて車道に戻った。この後、駐車地点まで近道をするため住宅街を横切ろうとしたのだが、イギリスの住宅街は通り抜けさせないためか行き止まりが多く、結局A174に戻って駐車地点に戻ることになった。
(2005/1記)(2016/9改訂)(2019/10写真改訂) |