TAJIHM の 兵庫の山めぐり <イングランドの山・イングランドの丘 
 
レイク・ディストリクト
(フェアフィールド山)  873m
1/2.5万地図 : Lake District
 
【2001年2月】 2001-17(TAJI&HM)
 
   山頂の手前で山頂部を望む 2001 / 2

 この日はレイク・ディストリクト(湖水地方)小旅行の最終日。そこで最後の山としてレイク・ディストリクトの最高峰であるスカフェル・パイク山(Scafell Pike)に向かう予定をしていたのだが、西から天気が悪化する予報を聞いて、無難な東地域の中でも登り易そうな山としてフェアフィールド山(Fairfield)を急きょ選んだ。
 前夜の宿泊地Thornthwaite村を離れてケズウィックへとまずは向かった。ケズウィックの市街を通り抜け、A591を南下する。予想に反して快晴の空が広がっていた。グラスミアの町に入り、町中の駐車場に駐車とした。地図を見ながら登山口を求めて歩いて行くと、町外れの登山口までは駐車場から30分ほど歩くことになった。登山口の柵を越えてフットパスに入った。少し傾斜が強いフットパスを登って行くと、登るほどに足下にグラスミアの町並みが広がってきた。そして西向かいの山並みが広く眺められるようになった。西の空は少し薄曇りになり出していたが、上空は青空が広がっており、周囲の風景も鮮やかに見えていた。登るほどに前日に降ったと思われる雪が尾根に多く見られるようになった。但し、うっすらと積もっている程度だった。[Stone Arthur]と呼ばれる岩場を過ぎると尾根は緩やかになり、ハイキングと言うよりもウォーキングの感覚で登って行けた。ただ登るほどに風は冷たさを増し、強く吹いて来た。尾根には牧草が生えているだけで木は全く見られず、強風をまともに受けることになった。山頂の一つ手前のピークとなる[Grate Rigg]で南からの尾根と合流した。そちらの尾根から登る人が多いようで、ここに来て十人以上の人を見かけた。その頃には上空に薄雲が広がり出しており、一段と寒さがつのってきた。尾根上の水たまりはすっかり凍っており、それを踏まないように心がけながら登った。そして登山口から2時間ほどでフェアフィールド山の山頂に着いた。そこはなだらかになっており、北には二日前に登ったヘルヴェリン山(Helverllyn)が大きく見えていた。その山頂部は真っ白になっていた。ヘルヴェリン山は、見る角度によって異なった姿を見せる山だが、このフェアフィールド山からは、鋭角的な姿を見せていた。この展望を始めとして山頂の展望は素晴らしく、360度の展望を楽しむことが出来た。東向かいの山並みとの間には深い谷が見えており、北西方向には Ullswater湖も望めた。そして西のスカフェル・パイク山の山並みもはっきり見えていた。もう上空はすっかり曇っていたがスカフェル・パイク山にはガスはかかっておらず、向かっておれば山頂に立てていたのではと思うと少し残念だった。このフェアフィールド山の山頂は一段と風が強く、寒さがいっそう険しかった。ピークのそばにあった暴風壁で風を避けながら小休止とする。下山は同じルートを辿ったが[Grate Rigg]からは登りとルートを変え、そのまま尾根を南に真っ直ぐ向かった。なおこの下りで十数人のハイカーとすれ違ったが、中には短パンの人も見かけ、イギリス人の寒さに対する強さを改めて知る思いだった。尾根は緩やかに長々と続き、なかなか高度を下げて行かない。展望は良く、尾根の行く手にはアンブルサイドの街並みに Windermere湖や Conistone Water湖、遠くは海岸線も見えていた。小さなピークを幾つか過ぎて[Heron Pike]と見られる小ピークに着いた所で尾根のフットパスを離れることにした。そしてグラスミアの町を目指して真西に急斜面を下った。地図では破線路が示されていたが、それらしき道は見えず、急斜面と言っても全くの牧草地なので適当に下って行けた。どんどん下って中腹も過ぎた頃に漸くフットパスに合流した。そのフットパスのままに歩くと、始めの登山口に行き着いた。その後はグラスミアの町を散策しながら、駐車地点へと戻って行った。
(2007/4記)(2025/9写真改訂)
<HIKE日> 2001年2月25日 10:08スタート/10:37登山口/12:03Grate Rigg/12:33〜13:00山頂/14:15Heron Pike/15:03登山口/15:50エンド。
(天気) 朝方は少し雲が見られる程度で良く晴れていた。昼が近づくと徐々に西から北にかけて薄雲が広がって来た。尾根には肌寒い風が吹いており、前日に降った雪が所々で残っていた。[Grate Rigg]までは上空は青空だったが、山頂に近づくほどに上空にも雲が広がり出した。下山時はほぼ薄曇りの空になっていたが、それ以上に悪化することは無かった。視界はまずまず澄んでいた。
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朝は冷え込んでいた 宿の裏手の丘に上がると、芝地は霜で真っ白になっていた 宿の裏手の丘からスキドー山を眺めた 山頂は雲に隠されていた ケズウィックに向かうとき、スキドー山を大きく見る 山頂の雲は消えていた
移動中に丘の風景を眺める グラスミアの駐車場に車を止めた 町を抜けて登山口に向かった 登山口に入って坂を登って行くと、足下にグラスミアの家並みが広がった

(←)
登るほどにグラス
ミアの西方の山並
みが広がってきた

 (→)
  その尾根を少し大
  きく見る

更に登って南西の
高峰がはっきり望
めるようになった

高峰は
THE OLD MAN OF
CONISTONE山かと
思えた
足下の田園風景を眺めた 尾根の途中の岩場でパートナーが一休みしていた フェアフィールド山の山頂が近づいて来た
ヘルヴェリン山を大きく見る 登ってきた方向を振り返った 南を見ればウィンダミア湖の姿が大きかった
山頂への道は、氷に注意しながら歩いた 山頂に着いて北のヘルヴェリン山を眺めた 山頂風景はまさに湖水地方の冬姿だった
山頂から西方の山並みを望む 左の写真の中央はスカフェル・パイク山かと思える 山頂から南の方向を眺めた
北西方向、遠くに海岸線が見えていた 東の深い谷を眺めた 下山を始めて山頂部を振り返る
足下にグラスミア湖を見る 下山中にアンブルサイドの町とウィンダミア湖を望む 次第にグラスミアの町が近づいてきた


 リーズ市点描(9)

2001年3月11日のリーズ市内です。 (2001/03/11)