TAJIHM の 兵庫の山めぐり <中播磨編 
 
向山    むかいやま 67m 姫路市
磯山 60m
 
1/2.5万地図 : 姫路南部
 
【2012年12月】 2012-116(TAJI&HM)
 
   大日山より  2012 / 12

 2012年の12月初めに、的形の山として大日山と坂の山のハイキングを楽しんだが、坂の山の山頂には的形の山の案内図が立っていた。その案内図を見て気になったのが、海に近い向山だった。最高点で67mなので、全くの低山だったが、この山ならまた違った風景が楽しめそうではと興味が湧いてきた。そして同じ月の終わりに、はや訪れることにしたものである。それは正月休暇に入った29日のことで、その日は朝から澄んだ空が広がっていた。これならちょっとした山に登りたくなるのだが、午前は用事があって出かけられなかった。そして午後も2時が近くなってからようやく自由な時間を持つことが出来た。もう残り時間は少なかったが、その中で軽い山歩きを楽しもうと考えたとき、向山を思いついたものである。案内図では向山の登山口が幾つか記されていたので、それを念頭に置いて向山の東に広がる磯地区へと入った。磯地区のどこか駐車しやすい所はないかと南へ進むととうとう南端の住吉神社に着いてしまった。その境内は狭かったが、車1台を止めておくには問題無さそうに見えたので、そこに駐車とした。問題は登山口だった。通りに何らかの標識が立っているものと考えていたのだが、神社に着くまでそれらしきものは藻無かった。そこで神社の位置から向山を登ることにした。登山道らしきものは見えなかったが、神社の右手の斜面は緩やかで、そこは竹林になっており、その竹林へと小径が付いていた。小径を登り出すと、やはり竹林の中で小径は終わっていた。それにかまわず適当に竹林内を登ると、すぐに登山道に出会った。どうやら神社の少し北の位置から始まっていたようだった。その登山道で尾根道に合流すると、もう十分な道幅となり、案内標識も立っていた。その標識を見て、先に尾根の南端にある「行基が鼻」に向かうことにした。尾根道は遊歩道と呼べそうな歩き易さで、緩やかに海辺へと続いていた。竹林を抜けるとバベトンネルと名付けられたウバメガシ林を歩くようになった。そして瀬戸の海が間近に眺められるようになった。バベトンネルを抜けると岩場に出たが、そこが行基が鼻のようだった。昔はその岩場で海に接していたのだろうが、今は防波堤がずっと先まで続いていた。それを見て防波堤の先端に立ちたくなった。防波堤を歩くようになると、冷たい風を受けるようになったが、景色は素晴らしかった。そして防波堤の先端に立って、海の風景と海岸の風景の両方を楽しんだ。陸地を見ると、遠くは高御位山も望めた。防波堤からは引き返す形で向山に向かった。尾根を辿って行くと展望台と呼べそうな広場が現れ、その先で右に「媼が懐(おんばがふところ)」を見た。それは石で作られたもので古墳のようにも見えるが、よく分からなかった。そこより一段登ったピークが磯山だった。向山の手前のピークで、地図を見ると向山とほぼ同じ高さだった。そこは小さな広場になっており、東の方向に少し展望があった。ここまで遊歩道歩きで来られたので、向山もその感じで行けるものと思っていると、遊歩道はピークを巻く形で北に続いていた。そしてピークを越した位置より北東方向に下り始めた。これはおかしいと引き返して、向山に向かっていそうなケモノ道程度の小径に入った。軽いヤブコギをして小径を登ってピーク辺りに出ると、そこには泊山の方向を示す標識が立っていたが、向山の標識は見なかった。そこより少し南の辺りが最高点かと考えてそこまで進むも、辺りは樹林が囲んで雑木ヤブと言う雰囲気だった。少し離れて向山のピークがあるのかと思い、一度遊歩道に出て、少し北の遊歩道が折れ曲がる位置より別のヤブ道を辿ってみたが、同じ位置に辿り着いただけだった。向山にも今後は遊歩道が作られるかも知れなかったが、今はヤブの状態で放置されていると考えるのが正しいように思われた。この後は遊歩道なりに歩いて、遊歩道がどこを起点にしているのか探ることにした。下り出すと畑が現れたが、その辺りのより道は農道風となった、そして海嶽寺のそばを通って、向山の北麓に広がる麓地区へと入った。そこの車道に出ても、その合流点には標識は無かった。これでは登山口を見つけるのは無理ではと思えた。これで向山の現状を少しは理解出来たので、この後は住宅地を抜けて駐車地点へ戻っても良かったのだが、どうせ低山なので、再び尾根道を辿って戻ることにした。山上に出て磯山を通過する。そして神社方向へと磯地区への道に入った。その小径がどこが起点なのかと興味を持って下ると、予想通り神社に近い所に出てきたが、その入口にも標識は無かった。そこも登山口と分かるのは無理がありそうだった。向山がハイキングコースとして完成されるのは今少し先になると思えるが、行基が鼻へと歩けることで、ごく低山にしては面白さがあるので、ハイキングコースとして完成されることが期待された。
(2013/1記)(2019/5写真改訂)
<登山日> 2012年12月29日 14:53住吉神社の境内よりスタート/15:05行基が鼻/15:08防波堤の先端/15:25〜32磯山/15:38向山/15:49別の道でもう一度向山に立つ/16:02北側の住宅地に下り着く/引き返してもう一度向山の尾根を歩く/16:26エンド。
(天気) 晴れ。雲は始めは少なかったが、夕方が近づくにつれて西の方向から広がってきた。山上の気温は11℃。風が少しあって、陽が陰ったときは冷たさが増した。視界は十分に良かった。
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向山の西麓に続く磯地区を南へと進むと、住吉神社の
前に出た その境内に駐車とした
登山道らしきものは見えなかったので、神社の右手か
ら始まっていた竹林への小径に入った
小径は竹林の中ですぐに終わってしまったが、後は適
当に竹林の中を登った
竹林をすぐに抜け出して登山道に合流した この登山
道は住吉神社の近くから始まっていたようだった
尾根道に合流すると、行基が鼻に立とうと海側へ歩い
て行った
尾根道は緩やかな下り坂で海に近づいた
バベトンネル(ウバメガシ林)を抜けて行基が鼻へ 行基が鼻からは瀬戸の海が一望だった 足下の海岸は姫路福泊海浜公園だった
行基が鼻から続く防波堤を先端まで歩いて行った 防波堤の先端に立って、陸地側を眺めた

(←)
高御位山の尾根も
望めた

 (→)
  燈籠地山を大きく見
  る
向山の尾根を目指して戻って行った 再びバベトンネルを通った 今度は緩やかな上り坂だった
落ち葉が登山道を隠している所を通った 程なく広場のような所に出た そこからも海が一望だった
尾根歩きを続ける 前方の丘は磯山だった 磯山の手前で現れたのが「媼が懐」だった そこに石で囲われた古墳のようなもの見た

(←)
「媼が懐」より一
段登った所が磯山
だった

 (→)
 磯山のピークは広場
 になっており、ベン
 チが置かれていた
 

(←)
磯山より北東方向
を望む

 (→)
  左の写真の左側に
  高御位山も望めた
次は向山と思って進むが、登山道は尾根から離れて巻
き道になってしまった
向山のそばを通り過ぎてしまったので、引き返して向
山に通じるヤブ道に入った
軽いヤブコギで尾根に出ると、そこに泊山の方向を示
す標識はあったが、向山の文字は無かった
最高点と思われる位置に出るも、そこは雑木ヤブに囲
まれて、何の標識も無かった
一度メインの登山道に戻って、別の小径で向山に向か
った
その小径もヤブコギ状態でタケヤブを抜けることにな
った
結局同じ所に出ることになった ここが向山のようだ
った
向山のピークからメインの登山道に戻ると、道なりに
海嶽寺の方向に下った
尾根から離れていくと、前方に畑地が現れた
畑地からは北に向かって展望が広がっており、的形の山並みが一望だった
上の写真でちらりと見える仁寿山を大きく見る 標識を頼りに農道と呼べそうな小径を下った 海嶽寺の前を通った
麓地区が近づいて別の道に合流した 車道に出ることになったが、そこに標識は無かった 駐車地点に戻るのに、尾根道を再び歩くことにした
畑地に出たとき、向山の尾根を眺めた 磯山の先にある展望台に立って、夕暮れが迫る瀬戸の海を眺めた
磯地区への小径に入って、どこに下り着くのかと興味
を持って下った
民家のそばを通って車道に出ることになったが、小径
の入口に標識は無かった
車道に出たとき、辺りの風景を見る 目の前はヨット
ハーバーだった