TAJIHM の 兵庫の山めぐり <中播磨編
 
養久山    やくやま 99.5m たつの市
 
1/2.5万地図 : 龍野
 
【2010年12月】 2010-112(TAJI&HM)
 
   揖保川町本條より  2010 / 12

 養久山はJR竜野駅の北、2kmほどの位置に尾根を東西に長く延ばしているが、最高点でも100mに満たないため、その姿は単なる丘にしか見えない。そのごく低山の尾根にハイキングコースが「養久山遊歩道」の名で作られているのは、尾根に点在する古墳を巡ることを目的としたものと思われる。ハイキング案内板を見ると、古墳の数は40近くあり、数十メートル置きにありそうだった。その古墳散策を2010年12月のクリスマスの日に楽しんだ。
 この日の天気予報は晴れときどき曇りだったが、朝の空はその予報よりも少し悪いようで、空の多くを薄黒い雲が占めていた。また播州の北部辺りは荒天になっているようだった。そこで近くで軽いハイキングを楽しもうと考えて、養久山に向かった次第だった。スタート地点は尾根の東端に近い日吉神社からとする。その日吉神社に着く頃には空には少し青空が見られるようになっており、ときおり陽射しが現れていた。神社の境内に車を止めて、神社の右手から始まる遊歩道を歩き出す。数分も歩けば尾根に出たが、そこから山頂方向へは向かわず、一度反対の東へと歩いて、東端側の登山口に下りた。その登山口の様子を眺めた後、引き返す形で改めて東登山口から尾根歩きを始めた。単に東端の登山口から歩き出したいとの、急な思いつきだった。雑木林の尾根はすっかり落ち葉で覆われており、サクサクと落ち葉の踏む音をさせながらの尾根歩きだった。これに小鳥のさえずりだけが聞こえておれば申し分無いのだが、尾根は意外とうるさかった。それは尾根の北側を走る山陽自動車道からの音で、ちょっとした騒音公害だった。山は決して静かではないと言えることが、この尾根歩きで分かった。尾根道をずっと雑木林が囲んでおり、展望は良くなかった。ときおり北の方向に的場山や大蔵山が雑木林の隙間から眺められる程度だった。南も揖保川町の田園風景が小枝の隙間から見える程度だった。尾根はひたすら緩やかに続くので、ハイキングの中でもごく軽い部類だった。また古墳もはっきりとした形のものは少なく、単に墓だったり丘の一部が僅かに盛り上がっているだけに見えるものがほとんどだった。そのため、古墳巡りをしていると言うよりも、尾根の優しい雰囲気を楽しむことを目的とした方が良さそうだった。その尾根のポイントの一つが乙城址で、山頂から500mほど手前のピークにあった。ごく小さな城跡だったが、南に向かって少しは展望があり、また近くに東屋も作られて、休憩場所にもなっていた。そこを過ぎると尾根はいっそう緩やかになり、古墳も一桁台の番号になってきた。送電塔の建つ5号墓を過ぎ、4号墓、3号墓と通過して、山頂にあったのが2号墓だった。三角点は数メートル離れた位置にあり、山頂は標高としては100mを僅かに越しているのではと思われた。そして更に数十メートルほど進んだ所にあったのが、養久山の古墳を代表する1号墳だった。全長32mの前方後円墳で、その形ははっきりとしており、ようやく立派な古墳に出会えた思いになれた。ベンチも置かれて休憩出来るようになっており、ちょうど昼となっていたので、ここで昼食とした。この頃には上空に青空が見えており、古墳は陽射しに包まれていた。暖かい陽射しの中で昼を過ごせることになったのは良かった。その1号墳の位置からは南へと遊歩道歩きを続けてふもとに下りてもよかったが、気楽な尾根歩きを今少し楽しもうと、歩いてきた尾根道を引き返すことにした。往路は陽射しが少なく、寒い中での尾根歩きだったが、帰路は陽射しを多く受けることになり、暖かさを感じながら歩けた。終わってみれば僅か2時間程度のミニハイキングだったが、養久山を十分に楽しめて満足だった。それにしても播州の低山はどうも人が少ないようで、この養久山も終始パートナーと二人っきりだった。
(2011/1記)(2019/6写真改訂)
<登山日> 2010年12月24日 10:58日吉神社スタート/11:03東登山口/11:38〜52乙城址/12:03山頂(三角点の位置)/12:04〜22一号墳で昼休憩/12:36〜41東屋/13:05エンド。
(天気) 雲の多い空で、北から絶えず流れてくる雲は雪雲なのか少し黒みがあり、僅かだが小雪がちらつくときがあった。ただときおり陽射しも現れた。昼を回ると少しずつ陽射しの現れる時間が長くなり、青空が空の3割ぐらいまで見られるようになった。山上の気温は5℃ながら、たい北風があり、体感気温としては3℃ぐらいに思われた。視界はまずまず良かった。
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尾根の東端に近い日吉神社を目指す 日吉神社の前に駐車とした 神社の右手から尾根への遊歩道が始まっていた
尾根への道は落ち葉に覆われた優しい道だった 数分で尾根に出たが、山頂を目指さず、一度東登山口
に下りることにした
東登山口に下りて位置を確認した後、改めて尾根ハイ
キングを開始した
日吉神社コースとの合流点を過ぎて西へと進む 古墳巡りが始まった ここは21号墓だった 20号墓は広々としていた
木立を通して新龍アルプスの尾根が眺められた 尾根道は遊歩道と呼べる優しい道で続いた ときおり陽射しが現れた
空を見上げるが、青空は少なかった 一つ一つの古墳に説明板が付いていた そこは展望広場だったが、木立が茂って展望は悪かった
木立を通して揖保川の流れを見る 尾根道はひたすら落ち葉道で続いた 説明板が無いと通り過ぎそうな古墳が多かった
ベンチに座って一休みとした 28号墓にて 前方に見えてきたのは乙城址のある90mピークだった 鞍部へと下って行く
鞍部で石仏と出会う 弘化四年の銘があった 乙城址の手前で東屋に出会う 乙城址に着く ごく小さな城跡だった
乙城址の土塁の上に立つと少し展望があった 南から南西にかけてを望む ピークとなる主郭の位置は、雑木が茂っていた
山頂へと緩やかな道が続く 送電塔が現れる ここには6号墓があった 柔らかい陽射しを受けて歩く
5号墓で足を止める 山頂には2号墓があった 三角点は2号墓から数メートル離れた位置だった
 少し下った位置に1号
 墳があった ここは墓
 では無く墳だった

    1号墳は養久山では
    最大の古墳で、全長
    32mの前方後円墳
    だった
上空を見上げると、だいぶ青空が増えてきた 「後円」の上に立って「前方」の方向を見る 1号墳では木立の隙間から天下台山が望まれた
1号墳で昼休憩をした後は歩いてきた道を引き
返す
陽射しの現れることが多くなり、2号墓も明
るかった
送電塔に近づいて、北東に的場山を見る
尾根は静かとは言えず、北側を走る山陽道から
自動車の騒音が絶えず聞こえていた
行きでは通り過ぎた東屋だったが、帰路では足
を止めて展望を楽しんだ
東に見えたのは京見山の尾根だった
   
京見山の左手手には城山が望まれた 網干地区のコンビナートの彼方に淡路島を見る 途中からはすっかり明るい尾根だった
やはり冬の日は陽射しの中での尾根歩きが楽しい 木々を通して北東に金輪山を見る 的場山の山頂にのみ光が当たっていた
20号墓を見上げる 尾根を離れると、すぐに日吉神社が見えてきた 日吉神社の境内も明るい陽射しに包まれていた