この104mピークは神岡町入野にあり、ごく小さな丘として周囲から眺められる。山頂には四等三角点があり、その点の記を見ると、山道を歩いて山頂まで25分とあった。麓との標高差は70mでしかなかったので、25分はかかり過ぎと思われたが、その山道を歩いて山頂に立とうと向かったのは、2020年5月中旬のことだった。この日の目的は104mピークの少し北にある愛宕山だったが、行きがけの駄賃として104mピークを登ることにしたものである。
104mピークの東麓側は間近を車道が走っており、その車道で東麓に着くと、幅広の土道がピークの方向に分かれていた。その土道の先には墓地が見えていた。墓地のそばまで車を進めようとも思ったが、車道の方にも空き地を見たので、そこに車を止めて墓地へと歩き出した。墓地の道はそのまま山道となって丘の上に通じているものと思っていたのだが、墓地の先の山裾に道は無かった。その山裾はヤブの感じは無かったので、適当に分け入った。すぐに周囲は植林地となり、次は竹林となった。その竹林もすぐに終わると、もう山頂の東端部に出た。三角点の位置は山頂の西端側だったのでそちらへと向かうと、辺りは笹地となり、そこも適当に歩けた。そして駐車地点から13分で四等三角点(点名・入野)の前に出た。点の記の25分はやはりかかり過ぎと思えた。山頂に着くまでも展望は無かったが、山頂も周囲は雑木が囲んでおり展望は無かった。下山は歩いてきたコースを引き返したが、少し北寄りを歩いてみたところ、木々の切れ目が現れて、そこからは北の方向に展望を得た。そこに見えたのは向山で、姿良く眺められた。後は墓地へと下りて駐車地点へと戻って行った。30分ばかりの軽い散歩だった。
ところで、山名を知りたく帰宅後に調べたところ、「揖保郡地誌」の中に殿岡山があり、「入野村の北にあり山甚だ高からざれども昔砦を築き・・・」とあり、どうやら殿岡山が正しいのではと思われた。
(2018/5記) |