久々に志方城山を登ろうと向かったのは2017年2月の第三土曜日のことだったが、志方城山は易しい山なのでその前に近くの低山を一つ登ることにした。そこで「加古川」の地図を開いて目を付けたのが、志方城山から見ると南東方向に位置する127mピークだった。山名は無かったが四等三角点が置かれており、南側と南東側から破線路が山頂まで描かれていた。その破線コースを登ってもよかったのだが、駐車地点としては西麓にある溜め池が良さそうに思えて、その溜め池を起点として北側から登ることにした。麓との標高差は100mでしかなかったので、多少ヤブがきつくとも何とかなるだろうと思えた。
127mピークの西麓には溜め池が南北に三つ並んでおり、真ん中の池の西側に駐車とした。時間は11時になっていた。この日は曇り空で、形の無い薄黒い雲が広がっていた。真ん中の溜め池の土手道を歩いて山裾に近づくと、山裾を巡る小径が見えたので、それを歩いて北麓側へ向かった。順調に北に向かって歩けていたのだが、方向が東寄りに変わって傾斜が増してきたとき、小径は不確かになってしまった。しかも灌木ヤブになってきた。そこをヤブコギして北の尾根に出たのだが、そこもすっかり灌木ヤブだった。しかもけっこう密生しており、なかなか進めなかった。その北尾根の途中から地図では破線路が描かれていた。そこまで我慢すればと何とか進んだものの、破線路コースはすっかりヤブに戻ってしまっており、まだまだヤブコギをすることになった。灌木にイバラが混じっており、ひっかき傷を作りながら進んだ。ただ尾根としては途中からほぼ平坦になっており、登る苦労は無かった。山頂が近づくとようやく開けた所が現れた。それは東の方向で、足下に二つの溜め池が眺められた。尾根に戻ったとき、西の方向も眺めたくなって手頃な木に登ってみた。志方城山を眺めたかったためだが、木々に少し遮られながらも何とか志方城山が望めた。そこより今少し進んだ位置が三角点ピークで、そこもすっかり灌木ヤブだった。そのヤブの中に四等三角点(点名・一本松)を見た。下山は地図の破線路のうち南の方向に向かえる小径を下ることにした。その小径もはっきりしておらず、方向を定めて下ることになったが、そちらの方向は低木や露岩が多くあって、ヤブコギをすることも無く下って行けた。展望もあって南向かいの飯盛山がすっきりと眺められた。また南西方向に高御位山も望めた。破線路が示す方向を見ると、ソーラー発電設備が見えており、それに向かって下るとはっきりとした小径を歩くようになった。麓に着いて一本松集落の方向に向かおうとしたところ、フェンスに阻まれた。扉が無かったため、無理やり越すことになった。車道に出ると後は農道を適当に歩いて一本松集落に入り、そして127mピークの西側へと回り込んだ。溜め池のそばで農作業をしていた人がいたので127mピークについて聞いたところ、山の名までは知っていなかった。そして後継者不足で山の手入れまで手が回らないと言われた。駐車地点に戻ってきたときは13時半が近い時間になっていた。予定では1時間ほどで済ますことにしていたのだが、きついヤブコギのため2倍以上の時間がかかってしまったようだった。
(2017/3記)(2019/12写真改訂) |