市川浜手大橋に立って御旅山を眺めると、北に甲山を南に海山を従えた姿で眺められるが、海山は40メートルに満たない高さとあって、単なる丘にしか見えず、登る気持ちは起きなかった。その海山は名の通りに海に近い位置にあるので、山上から瀬戸の風景が眺められるのではと思えたとき、登ってみようとの気持ちが起きた。
向かったのは2014年2月中旬、日曜日の午後のことだった。海山も御旅山もごく小さな山なので、そのハイキングの様子は下の写真帳で見ていただくとして、はじめて登る海山は本当に小さな丘だった。山頂への道を知らないため、祭りの観覧席を適当に登ったが、それでも6分で山頂だった。下りは麓に通じる道を見つけたので、それを下ると5分で下りてきた。その山上には小さな梅畑があり、紅梅がはや花をほころばせていた。三分咲きと言ったところか。期待した瀬戸の風景は少しあったが、この日の視界は霞が強く、単に白いっぽく見えるだけだった。その海山の最高地点はどうも西側の位置のようで、そちらの方向には送電塔が建っていた。その西側へも行こうとしたところ、途中がけっこうなヤブになっていたので、梅畑の位置に立ったことで良しとした。次に向かった御旅山は何度か訪れておなじみとなった道を歩くので、気楽な散歩登山を楽しんだ。今回気が付いたのは、山頂近くが山火事に遭っていたようで、一帯の木立がすっかり焼けていたことだった。以前も木立は多くなかったが、黒焦げの姿は痛ましかった。この日は天気が良いとあって、御旅山を楽しむ人は多かった。山頂の東屋が小さな子供を連れたファミリーが憩っていたし、トレイルランを楽しむ人やマウンテンバイクで山頂を訪れる人もいた。早春を思わせる陽射しを浴びながら、こちらも午後の御旅山を十分に楽しんだ。
(2010/2記)(2020/5改訂) |