御津町の綾部山を訪れるのは梅見の季節が定番だが、その綾部山を季節外れとなる11月に訪れたのは、2014年のことだった。前日は概ね雨模様で、この日も空は朝から雲に覆われていた。その空が昼を回って少し青空が覗くまでになったのを見て、近所の山を散歩することにした。散歩と考えて思い浮かんだのが綾部山だった。黒崎梅園の遊歩道を歩いてのんびりと山頂に近づくことにした。山頂に立った後は、「世界の梅公園」も散策することにした。
黒崎梅園の駐車場に車を止めて歩き出した。心配は梅園のゲートが閉じられていることだったが、幸いにもゲートは開いており、すんなりと遊歩道に入って行けた。園内では梅の木に肥料を与える作業が行われていた。ごくゆっくりと歩いて、舗装された遊歩道を山頂方向へと歩いた。梅の木は紅葉が進んでおり、葉を落としているものが多かった。梅園の歩道は山頂までは続いておらず、山頂に近い位置まで歩くと、樹林の中に入って山頂に向かった。少し灌木ヤブをこぐ感じになったが、すぐに廃道となった遊歩道に合流すると、後はその道を歩いて「世界の梅公園」の敷地に入った。そして登り岩のある山頂に立った。北から東、南へとすっきり展望が開けており、平野部の風景や瀬戸の海が眺められた。天気は確実に回復しており、七種山の尾根がはっきり見えていた。その後は「世界の梅公園」の散策を楽しんだ。中国庭園風になっている公園は、四季を通じて散策を楽しめる所で、唐梅閣に上がって瀬戸の海が光る様も眺めた。一通り公園散策を楽しむと、山頂近くまで戻り、そこから始まる遊歩道で南入口へと下りて行った。南入口からは車道を歩くのだが、途中で近道コースに入ったところ、新舞子荘のそばを通ることになった。その先も再び近道を通ると、グランドが現れた。そのグランドの先が駐車場だった。僅か一時間半ほどのミニハイキングだったが、季節外れの綾部山を十分に楽しめたの思いを持つことが出来た。
(2014/11記)(2020/5改訂) |