福崎町鍛冶屋の春日山を目指したとき、それだけでは物足りないので、近くの低山を併せて登ることにした。そこで「北条」の地図を開いたところ、春日山から東に1.5kmほど離れた位置に標高153mの三角点ピークを見た。山頂を通る破線も描かれていたので、どうやら登山道もありそうだった。そこで春日山を登る前の足慣らしとしてその153mピークを登ることにした。
向かったのは2016年9月の第三土曜日のこと。曇り空の上に蒸し暑さの厳しい日で、高い山は不向きと思えて低山を目指すことにしたものである。県道372号線を北上して加西市吉野町に入ると、左手前方に丘と呼べそうな小山が目に入ってきた。それが153mピークで、近づいて行くと南向かいの丘に墓地が見えた。そこから歩き出すのも悪くないと思えて、墓地の駐車場に車を止めた。墓地では地元の人が清掃をしていたので、153mピークについて聞いてみたところ、地元では妙見山と呼んでいるようだった。山頂の三角点の点名は「妙見」だったので、その点名は山名からとっていたようだった。墓地を離れて妙見山に向かった。谷口町の集落を抜けて東麓側に出ると広場が現れた。その先に石段があり、それを登って神社の境内に出た。境内には小ぶりの神社だけでなく、庫裏も建っていた。神社の前に立ったが、神社の名は分からなかった。神社の左手より山道が始まっていたので、それを歩くとすぐに現れた墓地で終わってしまった。そこで尾根を目指して雑木に分け入ると、すぐに小径に合流した。どうやら山頂への登山道は神社の裏手より始まっていたようだった。その辺りで標高は100mほどだったので、山頂まで50mほど登るだけだった。小径は緩やかだったので気楽な登りと言いたかったが、季節柄蜘蛛の巣が多くあり、それを払い除けながら登ることになったので、ちょっと煩わしさを感じながらの登りだった。それでも6分も歩けば山頂到着となった。山頂の周囲は樹林が囲んでおり、展望は全く無かった。また雑草や灌木で少し雑然とした雰囲気だった。その中に四等三角点(点名・妙見)を見た。三角点はシダに隠され気味だったので、少しシダを刈って三角点周りをすっきりとさせた。草が多いだけにヤブ蚊が多くおり、長居をせずにすぐに下山に移った。登山道は地図の通りに更に西へと続いていたので、そちらへと入った。その下山で歩いた道の方がはっきりとしており、蜘蛛の巣も少なかった。登山道は途中から南へと向かい、道なりに下って行くと、麓が近づいて樹林帯を抜け出した。そして小さな神社へと下りてきた。東麓側の神社よりも小さかったが、三十番神宮の名が付いていた。そこからは南向かいの丘が見えており、駐車している車も見えていた。後は駐車地点を目指して農道を歩いたのだが。最短距離で近づいたため、山裾に入って少しヤブを漕ぐことになった。まずは予定通り妙見山を周回で歩けたことに満足した。
(2016/9記)(2020/2写真改訂) |