この日は統一地方選挙の投票日だった。昼に投票を済ませた後、投票所に近いトンガリ山を登ることにした。トンガリ山が山火事に遭ったのは2011年4月のこと。火事で焼けた山肌が年々どう変わっていくのかと、毎年この時期に定点観測を行っていたが、前年は来ておらず2年ぶりだった。いつものように才天満宮の登山口から歩き始めることにしたが、その登山口に立っているこの山域の略図を何気なく見たところ、トンガリ山の名が消えていた。代わって伏龍山(ふくりゅうざん)と言う仰々しい名が書かれていた。ただその名も聞いたことが無かったので、単にいぶかしく感じただけだった。そこからのハイキングの様子は、下の写真帳をご覧いただきたい。山肌の回復ぶりは樹木こそ確実に生長していたが、ササに関しては以前ほどの勢いは無くなっているように感じられた。青々とした葉は少なく、枯れかけたものも見られた。その山肌で目に付いたのはツツジの花だった。季節がらヤマツツジの赤い花が多いようだった。のんびりと歩いてトンガリ山の山頂まで20分。そのトンガリ山の山頂でも山名が変えられていたが、そちらは堂条ヶ開(どうじょうがひらき)の名になっていた。ただ呆気にとられただけだった。トンガリ山から白毛山へと向かっていたところ、途中でワラビが目に付いた。けっこう大ぶりの新芽が多くあったので、少しばかりワラビ採りを楽しんだ。その間に白毛山に立つ気が消えてしまったので、京見山に向かうことにした。途中の東見晴し台にも立ち寄らずに、さっさと歩いて京見山を目指した。京見山に立つといつもの散歩コースだった。京見山では数分過ごしただけで、さっさと下山の途についた。もう少し青々としたトンガリ山を期待していたのだが、ササの勢いが減っていたことは少々気がかりだった。
(2015/5記)(2020/10改訂) |