TAJIHM の 兵庫の山めぐり <中播磨 
 
南山  (火山) 166.4m 姫路市
みなみやま    ひのやま  
1/2.5万地図 : 姫路南部
 
【2011年10月】 No.2 2011-106(TAJI)
 
    桶居山の尾根より  2010 / 1

 南山は西向かいの麻生山からは南北に長く延びる姿で眺められるが、山上に鉄塔がたくさん建っておりその多さで目を惹く山である。その南山の初回登山は1996年6月のことで、南麓からの遊歩道を歩いて山頂に立ったが、ごく簡単に立ててしまったことに少し物足りなさを覚えたものだった。そこで半日程度の時間が空いたとき、じっくり登ってみたいと考えていた。
 二度目の南山は15年後の2011年10月のことで、午後のミニハイキングとして訪れた。南山はJR御着駅に近いので、今回は御着駅からのスタートとした。駅を出て東へ歩いて行くと、JRの下を潜る国道312号線に突き当たったが、歩道が付いており、線路の南側に簡単に出た。すぐに跨線橋があり、それを渡ると鉄工団地の一角に出た。新幹線沿いの歩道を東へと歩くと、適当な位置で南へと団地内の道に入った。その道の先に南山の山裾が見えていた。そこまで歩くと、その地点がちょうど遊歩道の入口だった。前回もそこから歩き始めたのだが、そのときは車で来ており、近くの空き地に駐車したことを思い出した。南山は北半分が御着南山公園として整備されており、遊歩道が山頂近くまで作られている。公園内には東屋も二つ作られている。その遊歩道を登り出すと、始めは雑木に囲まれて展望は無かったが、登るうちに木々の隙間から北の尾根が眺められるようになった。そこに目立っていたのは桶居山だった。この日の天気は曇り空で、雨雲なのか黒い雲だった。ただ視界は悪くなく、山の稜線はくっきりと見えていた。遊歩道を登っていると、どうもあまり歩かれていないようで、雑草が歩道に増えようとしていた。最初の東屋に着くとそこは広場になっているのだが、ササや雑草が茂っていた。そのため展望も悪くなっていた。その先に進むと雑草は更に増えて、道こそ遊歩道に整えられていたが、雑然とした感じとなってあまり歩かれていない山の雰囲気となった。倒木がじゃまをしている所もあった。蜘蛛の巣も増えて、それを払い除けながらの登りでもあった。鉄塔の多い山だけに、鉄塔のそばを通ったり、鉄塔の下を潜ったりした。二つ目の東屋に着くと、そこも雑草で雑然としていた。御着南山公園の範囲はそこまでだったが、その先も道は続いていた。それは鉄塔用の巡視路だったが、手入れがされているようで草が道に被さることは無くずっと歩き易くなった。鉄塔を一つ通り過ぎて、次の鉄塔(姫路火力東線23番)が現れると、そこはササが広く刈られており、まずまず展望が広がっていた。そこに来て漸く瀬戸の海が眺められた。その先が南山の最高点で、三等三角点(点名・南山)が道そばにぽつんとあった。二つ目の東屋から先は、尾根は緩やかになっていたので、山頂の雰囲気は無く、単に通過点の感じだった。巡視路はその先も続いており、少し歩くと東の方向に下り出した。まずは山頂に立つことが目的だったが、どこに下り着くのかと興味が湧いて、道のままに下って行くことにした。ごく小さな山ならではの思い付きだった。下るうちに急坂となり、そこは表土が流されて滑り易くなっていたので慎重に下って行った。やがて足下に播但連絡道が見えてきた。北東方向に住宅が集まっており、よく見ると「ひめじ別所駅」がそちらに見えていた。巡視路を下りきると播但連絡道の高架の傍らに出たが、そこは不法投棄禁止の看板があるだけで、南山のことは何も示されていなかった。播但連絡道を見上げると、大塩別所ICまで300mの標識が見えていた。そこよりどう行動するかだったが、「ひめじ別所駅」まで歩くことも考えたが、南山をもう少し歩いてみたい気持ちがあったので、今一度山頂に立って御着駅に戻ることにした。この二度目の南山では天気は回復を見せて、青空が広がり出していた。展望の良い所で北を見ると、雪彦の尾根がくっきりと見えていた。その展望が楽しめる所は山頂そばの23番鉄塔以外にも第二東屋の先には展望岩があり、また低い位置にある第一東屋の東側の丘もそうで、南山はけっこう展望を楽しめる山と言えそうだった。この帰路では往路の登山口には下りず、第一東屋の先で分かれた西の方向へ向かう遊歩道を下った。そちらは途中ではすっかりササや雑草が道を隠していた。どうもほとんど人に歩かれていないようだった。そのまま下って行くと、四郷町の一角に出ることになった。その登山口にこそ案内板が立っていたが、そこを離れた後は何の案内標識も見なかったので、地元の人でもその登山口は知られていないのではと思われた。その登山口も御着駅に近く、15分ほどの距離だった。里山は人の訪れが少ないと、すぐにヤブに戻ってしまうものだと思いながら、御着駅へと歩いて行った。また手入れさえすれば、長い尾根歩きで的形町まで歩けるのにと思ったりもした。
(2012/2記)(2021/7改訂)(2022/11写真改訂)
<登山日> 2011年10月23日 13:15御着駅スタート/13:35鉄工団地登山口/13:46〜49一つ目の東屋/14:04〜16二つ目の東屋/14:23山頂/14:46佐土登山口エンド。14:51佐土登山口スタート/15:08山頂/15:22二つ目の東屋/15:34〜40展望岩/15:459番鉄塔(展望地)/15:55四郷町コースに入る/16:02四郷町登山口/16:17御着駅エンド。
(天気) 曇り空で、今にも雨が降りそうな黒い雲だった。展望の良い所から遠方を見ると、雨で煙っている所も見られた。気温は20〜22℃。湿度が高く、湿っぽい空気だった。風は僅かながらあり、涼しさがあった。視界は曇り空にしては、まずまず良かった。復路の登山では天気は回復を見せ、青空も見えるようになった。視界は良くなり、遠方までくっきりと見えていた。
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鉄工団地を抜けて、南山の北麓に近づいた 山裾に近づくと、遊歩道が始まっていた 北斜面は御着南山公園になっていた
すぐに案内板が見えてきた 展望広場が二カ所あり、それぞれに東屋が建っていた またベンチが現れた

(←)
少し登ると北に展
望が広がって桶居
山が望めた

 (→)
  桶居山を大きく見
  る
階段が終わると緩やかな丘を登った 西に見えていたのは麻生山だった 傍らに咲くのはアキノキリンソウかと思われた

登ってきた方向を
振り返った

平坦な所に出ると
そこに東屋が建っ
ていた

案内板では展望広
場となっている所
だった
その先はササが被ってヤブっぽくなった 少しは歩き易くなっても、クモを避けながらだった 休憩地が現れたが、ササが茂っていた

登りを続けると鉄
塔のそばを通った

また東屋に出会っ
た 登山道が中を
通っていた

そこも展望広場と
なっている所だっ


東屋の近くから北
西方向を見ると、
そちらは暗い空だ
った

広場には幾つかベ
ンチが置かれてい
たが、ササが茂っ
ていた

中にはササにすっ
かり隠れているも
のもあった
御着南山公園の範囲はそこまでだったが、東屋の先で西に向かう道を見た その道を辿ると、再び尾根筋を歩くようになった 巡視路のようで、はっきりとした道だった 巡視路を歩くようになって、ずっと歩き易くなった
大きな鉄塔の下を通った 次の鉄塔は、一帯のササが広く刈られていた そこは展望が良く、南西方向には瀬戸内海も望めた
右上の写真に見える市街地は、白浜町のようだった 最高地点に近づいた そこが南山の山頂だった 山頂に三等三角点(点名・南山)を見た
巡視路歩きを続けると、また鉄塔(25番)に出会った 道なりに歩くと、東の方向に下り出した 下るうちに北東方向に展望が開けた

(←)
見えていたのは播
磨アルプスだった

 (→)
  高御位山を大きく
  見る
道は緩やかになってきた 北東へと歩いて行く 送電塔が続く風景を見る 一つの送電塔(第一火力線28番)のそばを通った
下っていると、足下に播但連絡道が眺められた 露岩が雨に濡れて、滑り易くなっていた 下り着いた所は、播但連絡道の高架のそばだった
県道399号線に出て南山の方向を振り返ると、 その辺りに登山口を示す標識は何も無かった 歩いてきた道を引き返すことにした 播但連絡道の標識を見ると、大塩別所ICまで300mとあった 再び登山道に入った 入口には不法投棄禁止の看板と赤いブロックがあるだけだった
登っているとき、幾つもの鉄塔を前方に見た プラ階段になっている所を登る 山上に出て25番鉄塔を見る
展望の良い鉄塔(23番)に戻ってきた 西の空が明るくなっていた 左の写真に写る仁寿山を大きく見る
第二東屋のそばより北の方向を見る 左の写真の中央を大きく見る 北の空の雨雲は消えており、澄んだ空が広がっていた

(←)
下山を続けている
と前方に雪彦の尾
根が眺められた

 (→)
  遊歩道のそばに展
  望岩を見る
展望岩の上に立つと想像以上の素晴らしい展望が広がった 南西から北西にかけてを眺めた
    
家島の背後に小豆島が重なっていた 京見山の方向を大きく見る 大蔵山の方向を大きく見る
姫路城を見ると、すっぽりと覆い屋で隠されていた 八丈岩山を大きく見る 広嶺山の方向を眺めた
第一東屋のそばまで下りてきて、7番鉄塔のそばに立った そこも好展望地だった 西から北にかけてを眺める
    
上の写真の笠形山を大きく見る 少し離れた所に第一東屋を見えていた この下山では四郷町に出る遊歩道を下って行った
途中がシダヤブになっていた ササヤブの所もあった 麓が近づいて歩き易くなった
登山口に着くと御着南山公園の案内板が立っていた 登山口の先に車道を見た 車道に出ると国道312号線に向かった