2017年の正月休みに籾取山を登ったが、山頂に立ったとき苫編山山頂のマイクロウェーブ反射板が見えないことが気になった。そのときは木が茂っているために見えなくなったのかと思ったが、どうも無くなっているのではと思うようになった。そこで山頂に立って確かめることにした。
向かったのは一ヶ月半後の2月半ばで、この日は午前こそ用事があったが、午後に体が空いたので近くの山でも登ろうと苫編山に向かった次第だった。その苫編山へのアクセスとしてJRを利用することにした。英賀保駅から登山口のある苫道国主(とまみちくにぬし)神社までは2kmも無いので、十分に歩ける範囲だった。その英賀保駅を降り立ったのは14時半のこと。肌寒さはあるものの、上空は青空だった。英賀保駅は南口しかないので、北側へは駅のそばにある跨線橋を渡る必要があった。跨線橋の上に立つと、苫編山の山頂が近くに見えており、はっきりと反射板の無いことが分かった。苫道国主神社は駅からは北東方向となるので、そちらへと適当に車道を歩いた。姫路バイパスの下を通り苫編集落の中に入ると、興宗寺が現れた。その先の角を曲がると神社への石段が始まった。神社に出ると、後はその左手から始まる登山道を登って行くだけだった。残念だったのは上空に雲が増えてきたことだった。いつの間にか空の半分以上を占めるまでになっていた。登山道は始めは幅広の緩やかな道で、展望も良く南の方向が広く眺められた。それも程なく現れた東屋のそばまでで、その先は道幅が細くなり露岩を歩くことが多くなった。登山道はまずまずの傾斜で良い感じで登って行けた。山頂が間近になるとほぼ平坦な道となり、そして明るい山頂に着いた。なるほど反射板もそれを囲んでいたフェンスも無くなっており、あっけらかんと開けていた。おかげで苫編山の山頂は素晴らしい展望地になっていた。西の方向こそ木立に遮られていましたが、それ以外の方向は十分な眺めで楽しめた。特に姫路市街の方向は遮るものの無い眺めで、その中心に姫路城を見た。展望を楽しむと、後は流す感じで西へと尾根を歩いた。もう何度も歩いている道なので、その様子は下の写真帳をご覧いただきたい。以前と変わっていたのは山崎山との鞍部にソーラー発電設備が作られていたことと、山崎山の山頂で石碑を見たことだった。やはり里山は少しの間でもどこか変わっていくようだった。山崎配水池からは山崎登山口へは下りずに、ショートカットコースとなる本徳寺コースに入り、山の斜面に作られた墓園を下って麓に下りてきた。そして住宅開発が進む山崎地区を抜けて英賀保駅へと近づいた。
(2017/3記)(2018/8写真改訂) |