この日は午前に西相生駅に近い炮烙山を登っていた。炮烙山は超マイナーな山で地元の人も名を知っておらず、単なるヤブ山としてだけ認識されているようだった。そのヤブ山にも展望があり、すっきりと眺められたのが宮山だった。その宮山は相生駅が近いのだが、西相生駅からも歩ける距離だった。炮烙山を後にして西相生駅に戻ってきたのは11時40分過ぎのこと。そこから改めて宮山に向かった。暫く車道歩きで、工和橋の近くを通り、ショッピングセンター、ホームセンターを過ぎるとその先で住宅地への道に入った。そし那波西本町に入ると、左手に八幡神社に通じる参道が現れた。八幡神社まで来ると、その左手より尾根に出る階段があり、それを登って尾根に出た。墓地のそばを通り尾根道のままに登って行くと、広々とした露岩地が現れた。いきなりの大展望で、南西方向には先ほど山頂に立っていた炮烙山が目立たぬ姿で見えていた。その露岩地は登るほどに展望が広がり、南の方向だけでなく東の方向も眺められて、相生市街が足下に広がってきた。その露岩地を過ぎると再び樹林帯に入り、小さなピークに着いた。そこからは北東へと緩やかな道を歩くと山頂到着となった。山頂には先着者が一名のみ。快晴とあってもっと多くの人が来ているものと思っていたのだが、そうでもなかった。山頂は市街地側となる東面側に露岩地が広がっており、そこも素晴らしい展望地だった。その風景を見ながら暫時の休憩をとった。ところで以前の山頂には日の丸が見えており、それが見えなくなっていたことが気になっていたのだが、その理由が分かった。日の丸を立てていた掲揚台が老朽化で壊れており、掲揚ポールが倒れてしまっていた。一休みを終えると下山だったが、この日はまだ歩いていないコースを下ることにした。地図を見ると山頂から南東の方向に真っ直ぐ続く破線路が描かれていたので、それを辿ることにした。露岩地の先から始まっていたので、露岩地を先端まで下ってみたのだが、そこに小径は無かった。それでも見当をつけて樹林帯に入ってみると、細々とした小径を見つけた。それが破線コースのようで、その小径を辿って下った。目印テープが途切れ途切れに付いており、少しヤブっぽい程度で下って行けたのだが、中腹辺りまで下りて来るとシダが増えてきた。そして途中からはっきりヤブ道になってしまった。それでもかまわず下って行くと、前方にグランドが見えてきた。そこは那波小学校の校庭で、そのそばまで下りると、後は学校敷地の縁を歩いて八幡神社の近くに出てきた。結局、山頂から南東に向かうコースはもう登山道の役目を果たさなくなっているようで、宮山へは八幡神社からの尾根コースを辿るしかないようだった。後は相生駅を目指して歩くと、20分ほどで相生駅到着となった。
(2017/3記)(2020/5改訂) |