◆ TAJI&HM の 兵庫の山めぐり <淡路編> | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
山王山 さんのうさん | 182m | 淡路市 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1/2.5万地図 : 郡家 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
【2011年6月】 | 2011-62(TAJI&HM) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
北麓の高山集落より 2011 / 6 |
淡路島の中央部は常隆寺山から妙見山へと続く尾根を別にすれば、丘の連なりと言ってもよさそうな地形なのだが、その丘と呼べそうな所にも幾つか山名が付いていて、はたして山と呼べるほどの姿をしているのかと、逆に興味が湧いてくる。その一つが山王山で、山の名とは違って200mに満たない山である。麓との標高差となると120mしかない。そこでどんな姿でどんな山頂なのかと確かめたくなった。ただこの山王山だけを目指すのでは無く、淡路の小山巡りをする中で訪れる考えだった。その小山巡りも千円高速制度があってこそで、通行料が高いときは思いつかなかったことだった。その千円高速制度が2011年6月19日をもって終了することになった。割引の財源を東日本大震災の復興資金に回すためとのことだった。そうなると割引期間のうちに、淡路の小山巡りを今一度したくなった。 向かったのは6月に入っての最初の土曜日。晴れの予想だったが、梅雨どきとあってモヤの強い視界だった。近くの山でもうっすらとしか見えていなかった。その天気の中で、午前中は大戸山と常隆寺山の二つを登って、常隆寺山を離れたときは、まだ昼前だった。そして三つ目の山として山王山に向かった。まずは西海岸に出て県道31号線に合流する。右手に常隆寺山の尾根を、左に海岸線を見ながら南下して行った。この県道31号線を走っていて思ったことは、やたらツーリングの自転車が多いことだった。どうやら淡路島は自転車ツーリングとして有名なのかも知れなかった。群家の町を通過して、桃川の交差点で県道を離れた。細い車道を進むうちに山王山が近づくはずだった。高山集落に入ってもうそろそろ見えるだろうと思ったとき、ごく小さな姿ながらこんもりとした山が前方に現れた。もう一目で山王山と分かった。やはり山名の付く山は識別出来る何かを持っているようだった。その山王山に近づくと、大きく「山王山」と書かれた案内板が現れた。通りかかった人に聞くと、山頂には「さんのうはん」と呼ばれる山王神社があり、こちらからも南側からも車で山頂まで行けるとのことだった。地図には道が記されていないので、多少のヤブコギはあるのではと思っていただけに、拍子抜けする思いだった。ただ車道があってもハイキングが目的なので、麓から歩いて行くことにした。山頂へと通じる車道の分岐点に車を止める。そこは道幅があってじゃまにはならないと思えた。午前は雲の広がる空だったが、薄い色ながら青空が広がろうとしていた。気温も24℃まで上がってきており、少し暑さを感じながら歩いて行く。山王山への案内板はぽつぽつと立っており、迷わず山頂の道へと入って行けた。最後の民家を過ぎ、配水池と書かれた設備のそばを通ると、漸く山中を歩いている雰囲気となった。やはり淡路の山は常緑樹が多いようで、その緑の色は濃かった。またごく小さな山なのに鬱蒼とした感じがあった。南からの車道が合流すると、車道は東方向となった。その辺りからなぜか道そばにウドを見るようになった。大ぶりの葉をつけて大きく育っていた。そのウドが群落になっている所もあった。この淡路の小山でウドを多く見るとは意外だった。ワラビも多かった。どうも山王山は山菜の山でもあるようだった。登る方向が南となり、山頂が間近になると建物が見え出して、炊事場も現れた。どうやら山頂手前はキャンプ場にもなっているようだった。そのキャンプ場のそばが一段高く、山王神社が建つ山頂だった。小ぶりな神社だったが、ガラス張りになっていて、けっこう大切にされているようだった。また辺り木立は鎮守の森と言った風情があり、落ち着きが感じられて良かった。特徴的なのは大きな岩が点々とあることで、見方によれば日本庭園と見えなくもなかった。その雰囲気に誘われて一休みとする。ただ展望は良いとは言えず、木立の切れ目から近くの尾根が眺められる程度だった。この日はモヤのきつい視界のため、展望を探ることはせず、のんびりと過ごすことに努めた。僅かながら風もあって、意外と涼しかった。まずは山王山の佇まいを楽しんで、下山はすんなりと登ってきた道を引き返した。終始緩やかな上に、舗装路を歩くとあって、ゆっくりと歩いたにもかかわらず、20分とかからず下山してしまった。やはり小さな山だった。もう空は快晴と言えるまでになっており、初夏の陽気だった。下山を終えて時計を見ると、まだ14時前だった。これならもう一つ小山を登れそうだったが、これ以上登ると一つ一つの山の印象が薄れると思い、この山王山を締めくくりとして帰路についた。 (2011/6記)(2021/4改訂) |
<登山日> | 2011年6月4日 | 12:42スタート/12:56高山配水池/12:52南からの道が合流する/13:11〜37山頂/13:55エンド。 | |
(天気) | 午前は薄曇りから曇り空だったが、午後に入って急速に晴れてきた。淡い空ながらほぼ快晴となった。気温は山頂で25℃、蒸し暑さあり。視界はモヤが強く、近くの山もうすうらしていた。風は道中ではほとんど無かったが、山頂ではごく僅か受けた。下山を終えたときは、27℃まで気温は上がっていた。 | ||
<< Photo Album 2011/06/04 >> |
---|