TAJIHM の 兵庫の山めぐり <中播磨
 
庄山    しょうやま 193.7m 姫路市
 
1/2.5万地図 : 姫路北部
 
【2012年8月】 No.2 2012-74(TAJI)
 
    天川の河畔(飾東町豊国)より  2012 / 8

 庄山は山陽自動車道の姫路東ICのそばに位置するが、その南に大きな山が無いために、南から見るとその台形の姿は良く目立っている。その庄山への登山道を知らなかったため、手探りで南西麓の大歳神社から登ったのは2003年11月のことだった。少しヤブをこいで山頂(三角点ピーク)に立ったが、山上は城跡でもあるので正しい登山道があるはずと思えたので、それが分かればその道で再訪したいと考えていた。その後に登山道としては東麓にある城山中学校からのコースがあることを知ったのだが、いつでも登れる山でもあるので再訪を先延ばしにしていた。漸く再訪としたのは9年後となる2012年のお盆休暇でのことだった。お盆休暇に入ると同時に天気は悪くなっており、この日も朝は雨が降っていた。その空が次第に晴れ出したのを見て、近くの山で昼どきを過ごすことにした。そこで向かったの庄山だった。但しパートナーは仕事があり、単独で向かった。城山中学校に着くと、その前に溜め池があって数台分の駐車スペースをそのそばに見た。そこに駐車すると、北へと歩き出した。登山口はすぐ分かると思っていたのだが山裾を離れ出して、住宅地が近くなってもそれらしき登山道は見えなかった。そこで適当に登って行くことにした。ゴミ集積場がある場所のそばから山裾に取り付くと、林の中は薄暗いものの思っていたよりは空いており、ヤブコギの感じも無く進んで行けた。そしてすんなりと登山道に出会った。どこが起点なのかと一度引き返すと、登山口は先ほど取り付いた地点から北へ10メートルと離れていなかった。但し入口は少しヤブっぽくなっており、知らなければ見過ごしてもおかしくない登山口だった。改めて登山口から歩き出した。ヤブっぽいのは入口だけで、すぐにはっきりとした登山道となった。周囲は薄暗くヤブ蚊も飛んでくる所だったが、少し登ると薄暗い林を抜け出して陽射しを受けるようになった。周囲の木々は低木になっており、背後に展望も現れた。登山道は急斜面の所はつづら折れになっており、無理なく登って行けた。但し真昼の炎天下とあって、温度計を見ると35℃を指していた。その暑さで急激にバテてきたので、あまり展望を楽しむ余裕は無かった。山上に出ると南へと歩いて東ピークに出た。そこは手頃な広さで平らになっており、南に向かって展望が広がっていた。その展望を楽しむのは後回しとして、先に木陰を求めてそこで一休みとした。うれしかったのは涼しい風が吹き抜けていたことで、手早く昼食を済ませると、後は木陰の下で暫しの昼寝を楽しんだ。昼寝の後は漸く展望も楽しんで、次は西ピーク(三角点ピーク)を目指した。引き返す形で尾根を歩くと、尾根の方向は西に変わった。その西へと向かい出すと、始めはすんなりと歩けていたのだが、中間点ピーク辺りで灌木が行く手を遮り出した。それに加えて蜘蛛の巣が増えてきた。それまでも蜘蛛の巣に邪魔をされていたのだが、その比では無く、数メートルと歩かず次の蜘蛛の巣に引っかかった。道も不確かになってきて、コースを外すと途端にイバラに捕まった。更にヤブの中は風が通らず、ひたすら蒸し暑かった。それでも細々と尾根道は続いていたので、コースを外れることがあってもすぐに戻って来られた。中間点ピークを過ぎると、一度樹林を抜け出した、尾根は低木が主体となっていた。展望が広がって、前方には西ピークが見えていた。南西には仁寿山を、また少し木立が邪魔になるものの山陽道の姫路東ICが間近に眺められた。尾根はほぼ平坦になっており、歩き易い所を探すようにして歩いた。そして西ピークへの登りにかかった。またヤブっぽくなって灌木の小枝をかき分けるようにして登ると、ピークが近づいて道がはっきりとした。そして三角点の前に出た。こちらのピークはほとんど展望は無し。もうその頃には再び暑さでバテており、展望を探す気力は無くなっていた。横になれる木陰を探すと、そこで再び昼寝とした。今度は50分近くも休んでしまった。それで漸く体力が回復して、後は下山へと向かった。下山は歩いてきたコースを引き返した。もう尾根の様子は分かっていたので、ヤブの所は出来るだけ回避して歩いた。また蜘蛛の巣は往路で払っていたので、気にせず歩けるのは良かった。それでも蒸し暑さで、途中で一度休憩を取らなければならなかった。それにしても本当によく汗をかいた。昼下がりの暑い最中に下山を終えると、タオルもシャツも何度も絞ったほどで、真夏の低山の厳しさを十分に思い知らされた。そして次に登るのなら、冬の季節にしたいものだと思いながら、庄山を後にした。
(2012/9記)(2021/4改訂)
<登山日> 2012年8月13日 12:16城山中学校前スタート/12:19山裾に取り付く/12:22登山道を見つけて登山口から再スタート/12:43山上に出る/12:44〜49岩場の展望地で休憩/12:50〜13:21東ピーク/13:55〜14:10中間点ピークの先の展望地/14:16〜15:03西ピーク(三角点ピーク)/15:22山上を離れて下山路へ/15:40エンド。
(天気) 朝は雨が降っていたが、その後天気は良くなって、薄い青空が上空に広がるまでになった。周囲は薄雲が広がっている。昼の登山だけに気温35℃の中を登った。山上では涼しさのある風があり、木陰の下ではまずまず過ごし易かった。視界は少しうっすらとしていたが、風のためか下山の頃には多少良くなっていた。気温も31℃まで下がってきた。
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城山中学校のそばに車を止めて、そこから北へ
と歩き出した
住宅地が近づいても登山口が見当たらないので
適当に山すそに取り付いた
山すその木立は疎らで、適当に歩いて行くと、この先であっさりと登山道に出会った

 一度車道に出て、
 改めて登山口から
 登り出すことにし
 た 赤矢印が登山
 口で、黄矢印が始
 めに取り付いた地
 点だった

 登山口を見るが、
 そこから登山道が
 始まっているよう
 には見えない
ヤブ蚊も飛んでくる薄暗い登山道を歩いて行く 進むうちに木立は明るくなってきた ジグザグに登るうちに周囲が眺められるようになった

 登るほどに北東か
 ら東にかけて展望
 が広がってきた
少し登山道の傾斜が増して、ロープが現れた 足下に城山中学校が見えてきた 稜線部が間近になった
山上に出ると、まずは東ピークを目指した 南の方向へ歩いていると、東に展望が開けた 登る途中で見た風景よりも遠くまで見えている
右上の写真の王神峯の辺りを大きく見る 東ピークに着いた そこは平らに開けており、南に向かって広く展望があった
ここまででバテ気味となり、木陰で一休みとした 少し元気が戻ったところで、南に広がる展望を楽しんだ

 高御位山を大き
 く見る

 東ピークを南側
 から見た 写真
 に写っている大
 きな木の木陰で
 休んでいた
h東ピークを離れて西ピークへと向かった 西へと向かい出すと、始めはまずまず歩けた 中央ピーク辺りでは道が不確かで、ヤブコギとなった
中央ピークを過ぎるとき、前方の西ピークを見る 中央ピークと西ピークの間は緩やかな尾根になっており、一気に展望が良くなった
北には間近に山陽道の姫路東ICが見えていた 低木が疎らな尾根の歩き易い所を選んで歩いた 西ピークへの登りにかかると、またヤブっぽくなった

 西ピークは三角
 点の回りだけ開
 けていた

 西ピークは雑木
 に囲まれて展望
 は良くなかった
 木立の隙間から
 麻生山を見る

 木陰を求めて西
 ピークの東斜面
 で一休みしたが
 そこからは東に
 続く尾根が良く
 見えていた

 下山は辿ってき
 た道を引き返し
 た 中央ピーク
 を過ぎて歩き易
 くなった

 下山後に見る東
 の風景は、少し
 澄んできていた

  ゴミ集積場のそば
  に出て来る

 車道を南へと歩い
 て駐車地点へと向
 かった

     駐車地点前の溜め
     池は午後の光を受
     けて美しかった