TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨 
 
下タ山   (後明富士) 196m 相生市
 しもたやま
点名・八洞 210.1m
 
 
1/2.5万地図 : 相生
 
【2005年1月】 2005-06(TAJI&HM)
 
   《下タ山》 東麓の西後明地区より  2005 / 1

 下タ山は相生市若狭野町の西後明にあり、後明富士(ごみょうふじ)の名で地元に親しまれている。その姿は富士になぞられるだけに、頂上部をもたげ裾を形良く引いている。そして「おらが富士340座」にも紹介されて、富士山好きにはちょっと知られた山である。ただ地図で見る限りは名称も標高点も記されておらず、ちょっと分かりにくい存在である。また形良く見えるのはあくまでも東からの眺めであって、どこからも同じ姿で見える山では無い。
 この日は午後に体が空いたため、近くで簡単に登れる山として別の山を選んで向かっていたところ、国道2号線で相生市街地を過ぎ、山陽自動車道と交差した頃、北の方に山頂を山火事で焼かれた小振りな山が目に付いた。山頂が飯を持ったような愛らしい姿で、一目で後明富士だと分かった。昼から曇り出しており上空には雲が広がっていたが、ちょうど後明富士だけに光が当たっており、暗い景色の中で浮かび上がって見えていた。急に登りたくなり、予定を変更して向かった。始めは南麓の西後明住宅に駐車地点を求めたのだが、狭い団地内に適地は無なかった。そこで今少し北に向かうと、団地より更に後明富士寄りに林道が走っていた。その林道に入ってすぐの空き地に駐車とした。歩き始めると林道を塞ぐゲートに出会った。その手前に数台の車が止まっており、その車の仕様からどうやらハンターの車と分かった。このような市街地に近い山で猟でも無いだろうにと思ったが、ゲート脇を抜けて林道を歩き始めてみると、なるほど前方の187mピークの方向にオレンジ服のハンターが見えた。そちらに向かうのはトラブルの元になるので、適当に登り始めることにした。登山道についての知識は無く、分かれば良しぐらいで歩き出していたので、南麓側が林道近くまで焼け跡になっているのを見て、その焼け跡に向かって適当に取り付いた。幸いケモノ道程度の踏み跡があり、それを辿ると古い林道跡に出た。そこを突っ切って再び登り出すと、道は消えたがもう焼け跡に着いたので、後は好きな所を選んで登るだけだった。ただけっこう急斜面なのに、掴まろうとする木が焼けて脆くなっており頼りにならなかった。バランスをとりながら登るしかなかった。それとイバラがあってそれも避けなければならなかった。とにかく露岩を頼りにしたりしながら登って行くと、歩き始めて20分で山頂に着いた。山頂も一面焼け跡になっていた。おかげで素晴らしい展望地だったが、ただ北風が強く、ほてった体がすぐに冷えてきた。上空はすっかり曇り空で、寒さも倍加の思いだった。ともかく一息ついたところで周囲に目をやった。今登ってきた方向を見ると、足元に西後明住宅が見えており、その先には相生の市街も一望だった。更にその南には家島諸島が見えており、そちらはよく晴れていた。北には三濃山の尾根が東西に長く延びている。ほぼ360度の眺望と言えた。地図を見ると、この後明富士から北西方向のごく近い距離に三角点ピークが載っていた。そちらの方が幾分高いようだった。ここまで来たのだから三角点を拝むことにした。そちらは後明富士とは違って、一帯は植林地になっていた。鞍部までは焼け跡で、その先から植林地が始まった。いざその植林内を入ってみると、どの木も貧弱なもので、幹の直径は15cmまで、高さも5m止まりだった。そして足元にはシダが増えて来た。植林内の空いた所を登って行くと、その山頂も植林とシダに覆われていた。シダをかき分けて三等三角点(点名・八洞)を確認した。そこからの展望は樹間を通して北の三濃山の尾根が見える程度だった。また後明富士へと戻った。さて下山だが、後明富士の山頂に立ってみると、西の187mピークの方向に向かえば尾根は緩やかで、そのまま林道に下りられそうだったが、そちらにはハンターが居る。と言って登って来た焼け跡の斜面は急すぎて、下るとなると少々危険と思えた。そこで山頂近くまで灌木の茂る南東方向に向かってヤブコギで下ることにした。いざ突っ込んでみると、いきなり鹿が二頭飛び出して来た。ハンターに追われて隠れていたと見える。ヤブは灌木だけで無くシダも繁っていたが、イバラが少ないのは助かった。シダも腰丈までなので、苦しむほどでもなく、ごく普通にヤブをこぐ感じで下って行けた。15分も下ると古い林道に下り着いた。そして現在の林道へと下って行った。帰るときに後明富士を振り返ったが、今一度快晴の日に登ってみたいと思った。
(2005/1記)(2010/1改訂)(2020/2写真改訂)
<登山日> 2005年1月16日 13:10スタート/13:30〜45後明富士/13:52〜14:10点名・八洞/14:18後明富士/14:34エンド。
(天気) 晴れていた空が昼を回って雲が増え、後明富士に着いたときはほぼ雲に覆われてしまった。山頂に着くと北風を受けるようになった。さほど強くはなかったが、冷たさがあった。視界は良く澄んでいたが、曇り空とあって暗い風景だった。三角点ピークに移った頃より北の空に青空が見られるようになり、その青空が上空まで広がると思っていると、再び雲に閉ざされてしまった。
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山頂に着くと、そこもすっかり焼け跡だった 北西方向に尾根続きの最高点(点名・八洞)を見る 最高点の左手奥に見えていたのは宝台山だった
焼け跡だけに後明富士からの展望は良かった 南から西に広がる風景を見る

足下には西後明
住宅が眺められ


上の写真の仏ヶ台
山と高伏山の間に
家島がちらりと覗
いていた

(←)
東の方向も広く眺め
られた

 (→)
  左の写真に写る237m
  ピーク(点名・竹原)
  を大きく見る
210mピークに着いて三角点を見る 三等三角点(点名・八洞)はシダに隠れ気味だった 210mピークに近い植林地より後明富士を眺める
210mピークからは北に展望を得た 感状山の尾根の彼方に三濃山の頂がちらりと見えた 後明富士に戻ったとき、改めて東の風景を眺めた