2017年のゴールデンウィーク後半は5月3日からだったが、遠くに出かける予定は無かった。特にこの日はゴールデンウィーク前半に出かけた旅行の疲れが残っていたため、登山の予定はしていなかった。それが昼を回ったとき少し体を動かしたくなった。そこでごく近い白毛山で午後を過ごすことにした。単純に登るのなら南側の才天満宮登山口からとなるのだが、この日は北側から泣き坂峠経由で登ることにした。車を止めたのは新池のそばで、そこからは西へと歩いて二車線道路に出ると、原集落へと向かった。原集落が近づくと二車線道路から細い車道に入り、大歳神社が見えてきた位置で左手に分かれた細道に入った。その細道は次第に山道の様相となり、少し歩くと二手に分かれたので右手の道に入った。それが泣き坂峠への道で、堰堤のそばを通るとマイナーな雰囲気となってきた。才集落側の道と比べると、歩く人は少ないのではと思われた。泣き坂峠に出ると尾根道を東に向かったが。これはもうはっきりとした道だった。樹林帯を抜け出ると上り坂となり、登るほどに背後に展望が広がって、京見山の姿が大きく見えてきた。180mピークを越えると下り坂となって、また樹林帯に入った。登り返して再び樹林帯を抜け出ると小さなピークに着いた。そこが東見晴らし台で、京見山を見るだけでなく、白毛山からトンガリ山まで一望だった。その眺めの中で白い花をいっぱい付けた木が気になった。トンガリ山の左手に位置し、一本ではなく数本を見かけた。予定ではその後は白毛山に真っ直ぐ向かうつもりだったが、白い花が気になって見に行くことにした。尾根歩きを続けるとすぐに右手に小径が分かれたので、そちらに入った。小径はトンガリ山への近道で、トンガリ山と白毛山をつなぐ尾根道に合流すると、南へと白い花の方に向かった。程なく岩場が現れると、その位置から白い花の方向へと尾根道を離れた。山火事跡を通って白い花に近づくと、本当にたわわと言う言葉が似合うほどに咲いていた。サクラに似たごく小さな花が房状となって集まっており、その房が更にひと塊になっていた。その形からしてウワミズザクラではと思われた。その花を見た後は岩場で一休みとした。そしておもむろに白毛山へと向かった。白毛山でも一休みしていたところ。管理道路を歩いて親子連れが登ってきた。子供は三歳ぐらいだろうか。白毛山は管理道路を歩けば三つの子供でも登れる山だった。その管理道路を歩いて下山としたが、途中で出会った鹿は十メートル近くまで寄っても動こうとしなかった。どうも京見山山系に住み着く鹿は年々図太くなっているようだった。新池に戻って来たのは15時過ぎで、ざっと2時間ほどのハイキングになっており、白毛山だけでも適度な運動を楽しめたようだった。
(2017/5記)(2020/4改訂) |