2014年2月8日は雪が降り続く中で朝を迎えた。雪は前夜から降り始めており、庭を見ると5センチは積もっていた。何年ぶりかの大雪だった。雪は昼頃まで続く予想であり、その後は雨か曇りになるようだった。そこで遠くに出かけることは諦めて、朝の散歩として目の前の京見山を登ることにした。いつもの散歩コースをカメラを持って出かけたのは、パートナーが朝の連続ドラマ「ごちそうさん」を見て一休みしてからだった。いつものコースとは京見町中央登山口から登り始めて山頂に立ち、下山は西尾根を下って京見町西登山口に下りてくるコースのことで、この逆で歩くことも多かった。この日は中央登山口から登って行くことにした。散歩の始めても雪は降り続いており、京見町はすっかり雪景色になっていた。登山道に入ると京見山は普段の姿とは全く違って、すっかり雪山の様相だった。木々は重い雪に枝をたわませており、その枝がけっこう道を塞いでいた。それを押し除けながら登ることになった。途中にある展望台に立ってみたところ、雪が降り続いているとあって足下で京見町の屋根がごくうっすらと見えるだけで、他は何も見えなかった。展望台を離れて登りを続けると、辺りはいっそう雪山の姿となってきた。登山道にはトレースは無く、どうも雪の中を登った人はいないようだった。山頂には途中での休憩を除くと、23分かかって到着した。いつもの1.5倍かかっていた。京見山の山頂は純白の世界だった。三角点を見ると、その上に10センチ以上の雪を載せていたので、播州南部としてはかなりの大雪と言えそうだった。展望が無いとあって、すぐに下山に移った。下山は西尾根を下って行った。滑らないようにと慎重に歩いたので、登りよりも歩度は遅かった。この下りで珍しかったのは雪面に付けられた小鳥の足跡で、松葉に似た小さな足跡が幾つも付いていた。他に足跡は無かったので、京見山に住み着居ている小動物は少ないように思われた。慎重に歩いたつもりでも、一度露岩で滑ってしまった。そのため更に歩度を下げていっそうの慎重さで下った。この下りの間に雪の降り方は弱まり、これ以上積もる感じは無さそうだったので、一番積もっているときに京見山を登ったようだった。京見町西登山口に着くと、そこの坂にソリの跡があり、子供たちが路上ではしゃいでいた。やはり子供は雪が大好きなようだった。
(2014/2記)(2020/12改訂) |