2021年8月の滑落事故による骨折以降は、京見山へはリハビリも兼ねて京見山中央コースを登って京見山西口へと下るコースをほぼリピートしていた。その京見山登山を少し変化のあるものにしようと、久々にバリエーションルートを登ることにしたのは2022年7月に入ってのことだった。骨折してから10ヶ月が経っており、漸く痛みが和らいできていた。一般的な骨折より快復はずいぶん遅いとは言えた。選んだコースは則直東コースで、KDDI則直基地局から始まるコースだった。その基地局までは徒歩移動とした。登山口に着いたのは11時を回った時間だった。空は曇っており、湿度は高くじっとしているだけでも汗ばむ感じだった。この則直東コースはいわゆるマイナーコースで、急坂が続く上に少々滑り易さがあった。ただ登るほどに背後に広畑の町並みが広がってくるのは、このコースのハイライトではと言えた。急坂を登りきると展望は無くなるものの、コースは一気に緩やかになって主コースとなる泣き坂峠からの尾根コースに合流した。そこまで来れば山頂まで8分だった。昼どきになっていたが、平日とあってか山頂に人影は無かった。昼食をとったり自宅の庭で採れたミニトマトで口を潤したりとのんびりと過ごすと、下山はいつもの京見町西コースを歩いて戻った。
(2022/7記) |