3回目の大谷山はJR姫新線の太市駅を起点とすることにした。向かったのは2023年10月の最終日曜日のこと、澄んだ青空が広がる快晴の日だった。太市駅を8時31分に降車すると、一休みした後にまずは駅前通りを北へと歩いて西脇地区に入った。すぐに山裾の石段が見えて、その石段を登って観音堂の前に出た。更にその奥の石段を登るのだが、石段入口に害獣避けゲートがあり、そのゲートがなぜかしっかり固定されて開けられなくなっていた。仕方なくゲートを跨いで石段に入った。その石段の先に建っていたのは石切八社主神社だったが、既にうち捨てられており、ただの廃屋になっていた。その元石切八社主神社のそばから登山道が始まっており、後は登山道のままに歩いて行った。登山道のそばにもお堂や石の祠を見たが、中は何も残されていなかった。登山道はつづら折れになっていたので登るのは易しかったが、やたら蜘蛛の巣があり絶えず蜘蛛の巣を払いながら歩くことになった。中腹まで登ると展望地が現れた。南の方向が広く眺められて、瀬戸の海も見えていた。登山道がはっきりしていたのはその展望地の辺りまでで、その先は尾根筋を歩いて行った。始めは緩やかな道をスムーズに歩けたのだが、斜面に入るとシダ帯の杣道を登ることになった。そこも蜘蛛の巣が多くあり、少々やっかいな登りだった。一度開けた所に出たが、その先はまたシダ帯だった。そのシダ帯を抜けると山頂は間近となった。そして元石切八社主神社の位置から32分で山頂到着となった。山頂は少し開けており、中央に四等三角点(点名・観音寺)を見た。その佇まいは10年前とあまり変わっていないように思えた。木々に遮られながらも南西方向に展望があり、御津山脈が良く見えていた。山頂の近くにも好展望地があり、そちらは南の方向が広く眺められて、瀬戸の海が光っていた。少時山頂で過ごすと、下山は往路を引き返した。展望に注意しながら下ると、書写山がすっきりと眺められたり、遠く六甲連山も望めた。中腹の展望地まで戻ると、そこでも改めて展望を楽しんだ。後は登山道のままに元石切八社主神社へと戻り、県道に出るとJR太市駅へと戻って行った。
(2023/11記) |