TAJIHM の 兵庫の山めぐり <北播磨
 
長富士    おさふじ 227.6m 加西市
 
1/2.5万地図 : 笠原
 
【2014年12月】 2014-118(TAJI)
 
   大柳町より  2014 / 12

 何度か訪れている古法華自然公園だが、善防山から西へと続く尾根の西端にある四等三角点ピークはまだ登っていなかった。この三角点ピークは長富士と呼ばれたり、点名である夕陽ヶ山の名で呼ばれたりしているようだが、西から見る姿は富士の姿に見えるので、ここでは長富士の名で呼ぶことにした。但し「長」の地名は少し離れた地区となるので、なぜ長富士と名付けられたのかは不明である。
 その長富士を一度は登っておこうと向かったのは、2014年12月の天皇誕生日だった。空は快晴。車を古法華自然公園の入口にある駐車場に止めると、公園の外へと歩き始めた。県道372号線に出ると南へと歩き、小原新新池に通じる道に入った。数軒の民家があり、道をそのまま進むとすぐに小原新新池のそばに出た。その辺りで登山口を探ったのだが、それらしき道は見えなかった。そこで電気柵を越えて池の縁を通る車道に入り、東の方向へと歩いた。池の北東端まで歩いて来たもののやはり道らしきものは見えなかったため、その辺りで山肌に取り付くことにした。最初からヤブコギだった。ヤブと言っても軽いササヤブで、すぐに抜けて植林地を登るようになった。その植林地が終わるとシダの中を登ることになった。丈の低いシダのため、ここも軽いヤブコギ程度だった。そして露岩地が現れて後方に展望が開けてきた。また前方には長富士へと続く尾根が眺められた。その感じで尾根まで歩ければと思っていたところ、やはりヤブに突っ込むことになった。イバラ混じりのシダヤブだった。シダは胸丈まであり、また斜面の傾斜も増していたので、少々難儀しながら登った。露岩地に出て一安心と思っていると、その先でもう一度シダヤブを抜けることになった。そしてまた露岩地だった。やはりこの辺りの山を適当に登ると、どうしてもすんなりとは登れないようだった。それでも取り付いてから30分ほどで、小ピークに登り着いた。そこは長富士の東隣となる210mピークだった。もう後は長富士へと尾根道を辿るのみだった。但し尾根道も少しヤブっぽさがあり、易しい道では無かった。尾根からは展望があり、北には笠形山の姿が眺められた。この日の視界はくっきりとしており、風景が鮮やかに見えていた。鞍部へと下り、長富士へと最後の登りにかかった。はっきりしない尾根道のため、歩き易い所を選ぶようにして登ると、山頂が間近になって尾根は緩やかになった。そして木立を避けるようにして山頂に迫った。山頂に着いたのはちょうど11時、池そばを離れてから47分後だった。そこは狭い範囲ながら地表が現れており、その中心に四等三角点(点名・夕陽ヶ山)を見た。なぜか三角点のそばの杭には三等三角点と書かれていた。その山頂で軽い昼食をとった。気温は13℃まで上がっており、風を受けるも少し冷たいと感じる程度だった。昼食を終えると展望を楽しんだ。三角点辺りは木立が少々視界を妨げていたものの、少し移動するとほぼ360度の展望が楽しめた。何と言っても秀逸だったのは東に向かっての展望で、大柳ダム湖を挟んで笠松山と善防山の並ぶ姿が良かった。その姿を見るためだけでも長富士までの道を整備してもらいたいものだと思った。他にも北西には雪を纏った雪彦山群も眺められて、この日の澄んだ空を楽しんだ。その長富士山頂からは南西へと続く小径を見たので、下山はその小径を辿ることにした。どこからその小径が始まっていたのかと興味があった。始めは展望が良く、足下に小原新新池を、そして周囲の尾根を眺めながら下った。小径は細々とながら続いていたが、麓が近づいて露岩地が現れると、そこはどこでも歩けそうだったため、コースがはっきりしなくなった。それでも南西方向を目指して下った。そして麓が間近となって樹林帯に入ると、道は不確かになってしまった。後は少しヤブをこぐことになったが、抜け出してみると、そこは小原新新池の北西端で、電気柵のごく近くだった。取り付き点には目立たない黄色のテープがあるだけなので、これでは全く分からないのではと思えた。結局のところ長富士はマイナーな山だったと言えるので、登山道を整備して気軽に山頂展望を楽しめるようになればと思った。池を離れるとすぐには県道に出ず、山裾を少しばかり歩いた後に県道に出て、駐車場へと戻って行った。
(2014/2記)(2020/7改訂)
<登山日> 2014年12月23日 9:51古法華自然公園駐車場スタート/10:13小原新新池の北東端より取り付く/10:46[210m]ピーク/11:00〜34長富士//11:54小原新新池の北西端に下り着く/12:13エンド。
(天気) 快晴。北の方向は雲が多かった。気温は始め8℃だったが、山頂は陽射しを受けており、13℃まで上がっていた。少し風を受けるも、風はやや冷たい程度だった。視界は良かった。
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古法華自然公園の入口駐車場に車を止めた 車道を引き返す形で歩き始めた 柳橋を渡った先が県道372号線だった
長富士の西側に来たとき、長富士を見上げた 姫路市のエリアに入ると、その先の小橋を渡った 数軒の宅地を抜けて小原新新池へと近づいた
池の北西端に着くも、登山道は見えなかった 
電気柵を通って池のそばに立った
池に沿った車道を東へと歩くも、山裾に小径は
見えなかった
池の北東橋まで来たとき、溝に架かる小橋を渡
って、適当に山裾に取り付くことにした
始めにササヤブをかき分けた 植林地を登るようになった またササヤブとなったが、始めよりきついヤブ
だった
更にシダヤブも現れた しかもイバラ混じりだ
った
ヤブを抜け出すと、周囲が見えてきた 露岩地が現れると、一気に展望が広がった
少し離れて小原新新池が見えていた これから向かう尾根の方向を見る 今少し登る必要があるようだった
踏み跡程度の道を探して、上を目指した 振り返ると、大神峯が望めた 更にひどいシダヤブに突っ込んでしまった
ヤブを抜けると、また露岩地が現れた たどり着いた所は210mピークだった 西を見ると、長富士の山頂が目の前だった
長富士に向かって歩き出すと、北に展望が広がった 足下に古法華自然公園の駐車場が見えていた

 長富士もすっきり
 見えるようになっ
 た

   尾根道はヤブっぽ
   く歩き易いとは言
   えなかった
サルトリイバラの赤い実を見る 山頂が近づくと尾根はごく緩やかになった 山頂が間近になってきた

 長富士の山頂に
 立った 灌木に
 囲まれていたが
 展望は悪くなか
 った

 四等三角点(点名
 ・夕陽ヶ山)なの
 に標識には三等三
 角点と書かれてい
 た

 山頂に立って北から
 北東にかけてを眺め
 る
上の写真に写る笠形山を大きく見る 上の写真に写る多可町の妙見山を大きく見る

 西の方向を眺める

 藤ノ木山の尾根の
 背後に神谷池があ
 るはずだった

 上の写真に写る畑
 山を大きく見る


   七種山の方向を見
   ると、白くなった
   山も望めた
藤ノ木山の山頂を大きく見る 南の方向を見る
法華山の左手後方には志方城山が頂を見せていた 大神峯を大きく見る 高御位山は頂を見せるだけだった
山頂から少し戻ると、東の方向がすっきりと眺められた
笠松山と善防山の並ぶ姿を大きく見る 手前の池は大柳ダム湖だった 上の写真に写る経納山を大きく見る
下山は南西尾根に付いていた小径を下ることに
した
小径の展望は良く足下に小原新新池が見えてい
尾根道は無難に歩いて行けた
展望が開けた所で、暫し足を止めた どこでも歩けそうだったので、南西方向を目指した
下って行くうちにヤブっぽくなってきた 麓が近づいてヤブコギとなったが、程なく出口
が見えてきた
出てきた所は小原新新池の北西端で、電気柵の
そばだった
出てきた所を見るも、ただの山裾にしか見えな
かった
池を離れて車道を戻る 途中から山裾を歩いて行くことにした
処理施設のそばに出てきた 処理施設のそばから長富士を見上げた この萬歳橋の先が県道372号線だった
萬歳橋のそばに石仏が置かれていた 県道372号線を歩いて古法華自然公園に向かう 公園の駐車場に戻ってきた