小南山は「兵庫丹波の山」に紹介されている山で、JR福知山線の柏原駅からは徒歩圏内に位置している。標高が低い上に登山道もあるようなので、ごく簡単に登れそうだった。そこで近くの坊の奥と併せて登ろうと向かったのは2023年4月1日のこと。朝から快晴の日だった。駐車地点として柏原駅前を考えていたのだが、東麓を流れる柏原川沿いに駐車出来そうな場所を多く見たので、西河原橋に近い地点に駐車とした。小南山を周回で歩くことを考えていたので、それを考慮してのことでもあった。柏原川の左岸側の道を南へと歩くと、西河原橋の東詰で県道290号線を渡った。更に南へと左岸道を歩くと柏原川へ奥村川が合流する地点に出た。そのため森の小橋(奥村川)と小南橋(柏原川)を渡って小南山の東麓側に近づくことになった。西へと真っ直ぐな道を進んで小南集落に入ると、直進の形で地図の破線路を目指した。期待通りに集落の小径はそのまま登山道となったが、その入口に標識は無かった。地図では破線の道としてほぼ真っ直ぐ山頂に向かうように描かれていたのだが、実際はジグザグ道になっており、無理なく登って行けた。但し落ち葉が積もっている所があり、そこは多少歩き難さがあった。小さな山なのですぐに山頂が近づいた。山上に出ると漸く標識が現れた。そこで小径は二手に分かれて、左は山頂方向だったが、右手は第1展望台となっていた。その展望台はすぐの位置だった。そこは東ピークと言える位置で三角点ピークでもあった。屋根付きのベンチがあり東屋と呼んでも良さそうで、そのそばに四等三角点(点名・小南山)を見た。標識の通りにそこは展望台でもあって、東から南にかけてが広く眺められた。東向かいの譲葉山の姿が大きかった。その展望を補うようにまたパノラマ写真も置かれていた。それは観光案内にもなっており、柏原八幡神社や木の根橋が紹介されていた。まずはベンチで落ち着くと共に暫し展望を楽しんだ。次に山頂部を西へと歩いて中央ピークとなる山頂立った。そこは三角点ピークよりも6メートルほど高い位置で東屋が建っていた。そちらも展望もあり北の方向が開けていた。山頂からは更に西へと歩くと、西ピークと言える位置に立った。そこは中央ピークとほぼ同じ高さか若干高いのではと思えたが、展望は無かった。その西ピークからは直進方向以外に南の方向へ向かえる小径が分かれていた。柏原病院に通じているようだった。当初の予定通り周回で歩こうと、西ピークからは西へと直進する形で下山に移った。下るうちに方向は北になってきた。コースのはっきりしない所があったが、点々と目印テープが付いており、それを追うようにして下るとヤブっぽくなることもなく下って行けた。そして住宅地の一角に下り着いた。広い場所に出ると、そこは沖田公民館駐車場となっていた。そこから県道290号線は近く、県道に出ると歩道を東へと柏原川を目指して歩いた。小南山は意外と展望も楽しめたことでこの日の登山に満足してしまい、もう坊の奥を登る気持ちは消えてしまっていた。そうなると後は帰路につくだけだった。その帰路は氷上ICに出ると、北近畿豊岡道、播但連絡道をひたすら走って戻った。
(2023/4記) |