相生市街に近い宮山を登ったときのこと。その尾根から相生墓園の方向が眺められると、墓園の背後に纏まった姿をした小さなピークが眺められた。地図を見ると三角点記号が付く237mピークだった。それ以来気になっており、一度登ってみようと考えていた。それを実行したのは2019年に入って新年三が日の三日目のことだった。朝から快晴の空で、澄んだ青空が広がっていた。相生墓園に入ると車を最上部となる北東の位置まで進めて、そこに見た駐車スペースに車を止めた。墓園は高台に作られているだけに展望が良く、天下台山から宮山までの相生市街を囲む山並みが眺められた。この日はヤブコギ登山を覚悟していたのだが、駐車地点のそばから斜面に取り付こうと近づくと、プラ階段がそこから始まっていた。地図を眺めると近くを送電線が東西に走っていたので、どうやら階段の先に鉄塔があるようだった。そのプラ階段を登るとすぐに害獣避けの柵に阻まれた。扉を見なかったため一度柵沿いを歩くも、これは違うように思えてプラ階段に近い位置に戻ってきた。改めて柵を眺めると、簡単に外れる所を見つけてそこより柵を通過した。その先はプラ階段は無いものの細々と小径が続いており、送電塔(西播龍野線26番)の前に出た。その先も小径は続いており、無難に165mピークに立った。そこからは北へと向かうことにした。方向を定めて歩き出すと、うっすらとながら小径は続いており、貧弱な植林地に入った。その植林地が少々やっかいだった。全く枝打ちがされておらず小枝が煩わしかった。その小枝を手で払いながら進んで行くと、次第に歩き易くなった。尾根筋もはっきりしてきた目印テープも見るようになった。展望は無いものの木々の隙間から237mピークが分かるようになると、そちらへと尾根を外さないように歩いた。鞍部へと下ることになり、鞍部から登り返していたとき右手に少し開けた所が現れた。そこに立つと木々に多少視界を妨げられるもの南の方向が眺められた。その展望地を離れて4分ほど登ると237mピークに着いた。そこはすっかり雑木に囲まれており、ごく平凡なピークだった。三角点は少しヤブっぽくなっている所であっさり見つけた。展望がないのでピークに立ったことで良しとしてすぐに引き返した。そして少し手前で見た展望地で昼休憩とした。休んだ所からは天下台山がすっきりと眺められて、休憩場所として悪くなかった。休憩を済ませると後は後は単純に往路を戻って行ったのだが、中間地点の190mピークを過ぎて尾根なりに西へと歩いてしまった。そちらへもうっすらと小径があってのことだったが、木々の隙間から見える風景が違ったことですぐに気付いて軌道修正した。165mピークまで戻って来ると、そこからは送電塔の方向には向かわず、真っ直ぐ南へと斜面を下った。それは地図に描かれた実線の道に出るためで、あっさりとそのダート道に合流すると、後はその車道を歩いて墓園へと戻って行った。
(2019/1記) |