2010年1月の第三日曜日は快晴だった。その快晴の日に出張先から姫路へと戻ってきたときは昼の時間帯になってしまった。東京方面からの帰宅だったが、姫路駅に着く直前に新幹線の車窓から見えたのが桶居山だった。雲一つ無い空の下に、明るい陽射しに包まれた桶居山がくっきりと眺められた。それを見て桶居山を急に登りたくなった。登るとなると午後の時間なので、播磨アルプスもと欲張ることはせず桶居山のみにしぼって登ることにした。姫路の自宅に戻ると、パートナーを誘ってすぐに飛び出した。頭に浮かべたルートは西尾根の尾根端からスタートして、200mピーク経由で山頂に立つというもので、下山コースは特に決めていなかった。出来れば山頂に近い尾根を下りたいと考えていた。無理ならば単純に往路を引き返してよいとも考えた。車を東麓の深志野へと進めたところ、その一帯の山裾は住宅や工場が占めており、どうも駐車可能な所は見当たらなかった。辺りをうろうろした結果、少し離れていたが南西麓となる別所町家具町辺りの一角に車を止めた。県道396号線に出て北へと歩いて行くと、特に注意するまでもなく桶居山の案内板が現れて、その手前より小径が山裾に通じているのが見えた。もうそのコースに入って行くだけだった。その後の行動は下に写真日記風にまとめたので省略するが、桶居山からの下山はけっこううまくいった。桶居山の山頂に立つと、すぐ近くに見える尾根に登山道の付いているのが見えた。それは桶居山の東肩から南西へと延びる支尾根で、緩やかなままに麓に下って行けそうだった。地図を見ると、その先は別所町佐土新に通じており、これは好都合だと下って行くことにした。結果としては、その道には遊歩道の名も付いており、いたって歩き易い道だった。緩やかなままごく気楽に下ることが出来た。桶居山は何度となく山火事にあっており、樹林に関しては寂しい山だが、尾根の雰囲気、歩き易さ、展望の良さと、ハイキングの楽しさが詰まっており、特に好天の冬の季節が一番良いのではと、この午後のみのハイキングを満足の思いで終了した。
(2010/2記)(2020/6改訂) |