2024年の9月は中旬となっても、35℃に迫る暑い日が続いていた。そのため低山を登る気にはなれなかったのだが、この日は終日曇り予想だった。曇り空なら低山でも暑さに苦しめられないだろうと思えて、そこで向かったのが善防山だった。古法華自然公園の東駐車場に着いたのは8時半のこと。この日はパートナーは腰痛でダウンしており、単独行だった。善防山へのルートとして選んだのは吊り橋を渡るコースだった。駐車場を離れて車道に出ると、まずは南へと歩いた。すぐに「達磨大師」の標識が現れて登山道に入った。小ピークに着くと、そこは吊り橋の北側の位置であり、磨崖仏をすっきり見る位置でもあった。好展望地とあって南東に善防山を、北西に笠松山を見た。吊り橋を渡って善防山コースに入ると、緩やかな上り坂を登って行く。この山域は低木が主体とあって陽当たりの良い登山道なのだが、曇り空のおかげで陽射しに苦しめられずに歩けるのは良かった。主尾根に出ると後は東へと歩いて行くだけだった。そして吊り橋の位置から23分で善防山の山頂に到着した。人は少ないと思っていたのだが、グループが来ており賑やかな山頂だった。そのグループも程なく山頂を離れたので、後は一人きりとなった。この日は善防山だけで終わるつもりだったが、山頂から笠松山を眺めていると、笠松山を登る気持ちが起きてきた。曇り空のおかげで、無理なく登ってきたこともあっての考えだった。まずは歩いてきた道を引き返すと、吊り橋のそばのピークに立った。そして笠松コースへと入った。このコースは大回りで笠松山に近づくので、急坂は少なかった。その尾根歩きをしていると、絶えず東麓側からマイクの声が聞こえていた。東麓の中学校で運動会が行われているようだった。北へと歩いていたが、190mピークの位置で歩く方向は西へと変わり、笠松山へは東側から近づくことになった。曇り空ながら湿度は高かったため、けっこうな汗をかいて笠松山の山頂に到着した。その笠松山には展望台が建っているが、展望台を含めて誰もいなかった。笠松山で一息つくと引き返すことにした。150mほど戻ると石彫アトリエ館への道が右手に分かれたので、そちらに入った。その南東に向かうコースも急坂は少なく、気楽な下りだった。古法華寺まで戻ると、駐車地点までは僅かな距離だった。また大汗となって駐車場に戻ってきた。
(2024/9記) |