TAJIHM の 兵庫の山めぐり <西播磨 
 
石粉山    いしこやま 256m 備前市(岡山県)
赤穂市
 
1/2.5万地図 : 備前三石
 
【2010年12月】 2010-114(TAJI&HM)
 
   長谷池より  2010 / 12

 石粉山は赤穂の山を紹介した「花と緑の散歩道」で知った山だが、地図をじっくり見ないと位置がつかめない山だった。兵庫県赤穂市の横山と岡山県備前市の五石とを結ぶ峠道を歩いて、県境尾根を峠の位置から南へ僅かに登った位置にあるピークだが、本では標高256mとされているものの、地図では標高は無く250mの等高線を見るだけだった。その石粉山が展望の良い山として紹介されていたので、それに興味を持って向かったのは、2010年最後の日、31日の大晦日だった。前日は荒天で、姫路市内は雨だったのだが、赤穂市の北部は雪だったようで、横山集落の道は白くなっていた。更に長谷池へと近づくと、路面は2、3センチの積雪になっていた。長谷池のそばに駐車とした。この日の天気は曇りの予想だったが、見上げる空は良く晴れていた。但し青空はうっすらしていたが。良く晴れているとあって朝の冷え込みはきつく、気温は1℃だった。車道は池の北岸をダートの道でまだ続いており、その白くなった路面を歩いて行った。水たまりは凍っており、氷を割ると、その厚みは1センチほどあった。ダートの車道は10分と歩かぬうちに荒れてきて、車の通行は難しいのではと思われた。小さな沢の左岸を道は続いたが、次第に細くなって山道と呼ぶ状態になってきた。ただ歩き始めてからずっと平坦だった。その山道に灌木が被さったり、また災害によるものか崩れている所が現れた。そこで右岸を歩いたり左岸を歩いたり、ときに河床を歩くこともあり、なかなかすんなりとは歩けなかった。けっこう難儀となったが、ときに易しい道になることもあった。途中で沢は二手に分かれたものの、西へ向かうのが正しいはずなので、脇へ逸れないように注意した。ずっと緩やかなままに西へと歩いて、もう県境尾根が間近になったとき、急斜面となった。尾根との標高差は20mほどでしかないので、適当に木に掴まりながら登って尾根に出た。そこまで歩き始めてから50分少々だった。そこからは南へと斜面を登れば石粉山のはずだった。やや急斜面になっており、登るほどにシダが道に被さって煩わしくなってきた。雪が付いているだけに少々やっかいだったが、ヤブの所は長くは続かず、歩き易くなったと思うと、広々とした所に出た。赤っぽい岩がむき出しになったピークが目の前にあり、そこが石粉山の山頂のようだった。辺りに木々は少なく、なろほど展望は良さそうだった。雪に滑らないようにその岩場のピークに立ってみた。東の方向が一番良く見えており、足下には車を止めている長谷池が見えており、そしてその左手は間近く六道山が迫っていた。南東方向には百間山も望めた。翻って西の岡山県側を見ると、高尾山が近くで端正な姿を見せていた。この展望をじっくり楽しみたいところだが、ここに立って北西からの風を強く受けることになった。強いだけでなく身を切られる冷たさだった。これでは長居をしずらく、一通り視線を巡らせて石粉山の様子が分かったところで下山とした。下山は歩いてきたコースを、すんなりと引き返すのみ。もうコースの様子が分かっていることでもあり、荒れた所も気にせず沢沿いをどんどん歩くと、山頂から50分とかからず長谷池の駐車地点に戻ってきた。山としてはごく小さな山だったが、新しく知ったこの県境の山が予想以上に展望の良かったことがうれしく、少し得をした気分になって長谷池を後にした。
(2011/1記)(2021/4改訂)
<登山日> 2010年12月31日 9:00長谷池スタート/9:24沢が二手に分かれる/9:53峠に出る/10:00〜23石粉山/10:27峠に戻る/11:09エンド。
(天気) 朝の空は晴れていた。薄い青空だったが、雲は少なかった。冷え込みはきつく、スタート時は1℃。沢の途中では0℃まで下がった。その後も2℃までしか上がらなかった。沢沿いを歩いているうちは風を受けなかったが、山頂では強い北西の風を受けた。視界は良かったが、北の空は雪雲に閉ざされていた。下山をしているうちに、上空は薄晴れとも薄曇りとも言える空に変わってきた。
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長谷池の東岸から西を眺めると、池の奥に石粉山が小さく覗いていた 石粉山の山頂を大きく見る
東岸の土手は前日の雪ですっかり白くなっていた 北岸の作業道を歩いて行く 氷の張った所があり、厚みは1センチはあった
作業道の雪が少し増えてきた 長谷池を眺めた 長谷池から離れても、道は平坦だった
小石が増えて荒れてきた 車の通行は無理と思えた 上空は青空だったが、薄く雲がかかっていた 沢に沿って西へと歩いて行く
ときに沢を渡って左岸側に出たり右岸側に出たりした 倒木もあって、けっこう悪路の部分が現れた ときに川床を歩いた
易しく歩けることもあった 小さな滝を見た 周囲の林に朝日が当たるようになった
県境尾根へとひたすら西に向かった 行く手に見えたのは石粉山の手前のピークと思えた その230mピークの北側を通過する
県境尾根の直前は急斜面になっていた 境尾根に出ると、南へと向かった 前方を望む
登るほどにシダが増えてきた シダの載っている雪が煩わしかった 岩場のピークが現れた それが石粉山の山頂だった
山頂を間近で見上げた 先に山頂に立って、パートナーを待った パートナーが到着した
山頂は好展望地だった 西から北にかけてを眺めた 北の空は雪雲が広がっていた 高尾山を大きく見る

上の写真に写る
303mピークが
明るくなった

石堂丸山を大きく
見る
山頂からは東の展望が一番良かった 北東から南東にかけてを眺める 六道山を大きく見る

上の写真に写る長
谷池を大きく見る

山頂の前に広がる
地肌を見る
北東向かいの岩場に立って山頂を見ると、そこにパートナーが立っていた 南の方向を眺めた

南西方向は岡山県
の300m台の尾
根だった

山頂の岩は鉄分を
含むのか赤っぽか
った
山頂を離れて峠まで下りてきた 急斜面を下って沢そばに向かった ピストンだったので、下山はすたすたと歩いた
上空はすっかり薄曇りに変わっていた 長谷池に戻って、石粉山の山頂を大きく見る 曇り空の下で長谷池は暗い色だった